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DXパスポート試験とは|2課題・2択と4択の出題形式、配点と合格基準

公開: 2026-10-09

DXパスポート試験は、一般財団法人 全日本情報学習振興協会が実施している、DX(デジタルトランスフォーメーション)の基礎知識を問う試験です。DXとは何か、各業界で何が起きているのか、DXを支えるAIやクラウドなどの技術がどういうものかを、技術者ではない人向けの範囲で問います。この記事では、試験の形式と配点、出題範囲、名前の似た制度との違いを整理します。

どんな試験か

DXパスポート試験は、DXを「進める側」の基礎知識を確かめる試験です。プログラミングやシステム設計は問われません。問われるのは次のような知識です。

  • DXの定義と、紙の電子化(デジタイゼーション)や業務の効率化(デジタライゼーション)との違い
  • 経済産業省の「DXレポート」や「デジタルガバナンス・コード」など、国の施策
  • 金融・小売・製造・物流・医療・行政など、業種ごとのDXの事例
  • AI・ビッグデータ・IoT・クラウド・情報セキュリティの基本的な仕組みと用語

営業・企画・管理部門など、DXの推進に関わる部署の人や、就職活動を控えた学生に向いた内容です。

試験の概要

項目 内容
実施団体 一般財団法人 全日本情報学習振興協会
問題数・時間 60問・60分
出題形式 2択30問・4択30問(各課題30問のうち2択15問・4択15問)
配点 2択問題 計120点・4択問題 計240点(合計360点)
合格基準 70%以上の得点(問題の難易度により調整される場合がある)
受験料 9,350円(税込)

(出典: 全日本情報学習振興協会 公式サイトのDXパスポート試験のページ、同協会のSMART合格講座のページ、2026年10月確認)

次回の試験は2027年1月31日(第19回)です。日程と申込期間はDXパスポート試験の試験日程にまとめています。

出題範囲:2つの課題

課題 章 主な内容
第1課題 DXの現状 DX総論 DXの定義、DXレポートと「2025年の崖」、レガシーシステム、デジタルガバナンス・コード、DX認定制度
業種別DXビジネスの現状 フィンテックとキャッシュレス決済、小売のOMO、スマートファクトリー、MaaS、行政のデジタル化、GIGAスクール構想
DX企業の現状 プラットフォームビジネス、サブスクリプション、シェアリングエコノミー、デジタルディスラプション
第2課題 DXの技術 AI 機械学習の3つの方式、ディープラーニング、生成AIと大規模言語モデル、AIの倫理
ビッグデータ ビッグデータの特徴、構造化・非構造化データ、データの収集と分析、データウェアハウスとデータレイク、オープンデータ
IoT センサーとアクチュエータ、エッジコンピューティング、5GとLPWA、デジタルツイン
クラウド クラウドの5つの特徴、SaaS・PaaS・IaaS、パブリック・プライベート・ハイブリッド、責任共有モデル
情報セキュリティ マルウェアとランサムウェア、フィッシング、多要素認証、暗号化、ゼロトラスト

第1課題は用語と事例の知識、第2課題は技術の仕組みを言葉で説明できるかが中心です。

当サイトでは、上の8つの章をそれぞれ1分野として、各20問の練習問題を並べています。

配点:4択は2択の2倍

DXパスポート試験の特徴は、2択と4択で配点が違うことです。2択30問で計120点、4択30問で計240点なので、1問あたり2択は4点、4択は8点になります。合計360点のうち、3分の2を4択が占めます。

合格の目安の70%は、360点満点で252点です。たとえば次のような計算になります。

2択の正解数 2択の得点 252点に必要な4択の正解数
30問(全問) 120点 17問(136点)
27問 108点 18問(144点)
24問 96点 20問(160点)

2択は正解しやすい一方で、1問の重みは4択の半分です。4択の正解が16問以下だと、2択を全問正解しても252点に届きません。4択の正答率を上げることが合格への近道です。

協会の案内では、合格基準は試験全体での70%で、課題ごとの基準は示されていません。ただ、片方の課題が極端に低いと全体の70%にも届きにくいので、両方の課題で7割を目標にするのが安全です。

難易度

当サイトが調べた範囲では、回ごとの合格率は公表されていません。出題の中身から見ると、

  • 第1課題は、ニュースや社内の取り組みでDXに触れている人なら、用語を覚えれば得点しやすい
  • 第2課題は、ITに苦手意識がある人にとっての山場。とくにAIとクラウドは、似た用語の区別(教師あり学習と教師なし学習、IaaSとSaaS など)が問われる

という性格の試験です。60問・60分で、1問あたり1分。2択は短時間で答え、4択に時間を回すのが基本の配分です。

「DX推進パスポート」とは別のもの

名前が似ていますが、DX推進パスポートは別の制度です。DX推進パスポートは、デジタルリテラシー協議会が発行するデジタルバッジで、ITパスポート試験・データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)・G検定のうち、合格した試験の数に応じて発行されます。DXパスポート試験は、この対象の3試験には含まれていません。

また、他の団体が実施している「DX検定」などの試験とも別物です。申込や教材選びのときは、実施団体が全日本情報学習振興協会であることを確かめてください。

ITパスポート試験との違いはDXパスポートとITパスポートの違いで詳しく比べています。

教材

協会の編集部が編集した公式テキストが、マイナビ出版から出ています(2024年8月発売)。範囲を一通り読むならこれが基本の1冊です。

当サイトではDXパスポート試験の練習問題を160問(2択80問・4択80問)、解説つきで無料公開しています。本試験と同じ60問・60分の模擬試験と、20問の本番形式テストも、登録なしで受けられます。

勉強の進め方はDXパスポート試験の勉強法と勉強時間で、教材と過去問の事情は過去問は公開されているかで扱っています。

受験料・試験日程・出題範囲は変わることがあります。申込の前に、必ず協会の公式サイトで最新の案内を確認してください。