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企業危機・コンプライアンス管理士認定試験とは|6課題の出題範囲・合格基準と旧・企業危機管理士との関係

公開: 2026-10-10

企業危機・コンプライアンス管理士認定試験は、一般財団法人 全日本情報学習振興協会が実施している認定試験です。2024年度に「企業危機管理士認定試験」から名称が変わりました。企業が直面する不祥事や事故、災害などの危機にどう備え、起きたときにどう対応するかを問います。この記事では、試験の形式と出題範囲、受ける意味を整理します。

どんな試験か

対象は、総務・法務・広報・人事・内部監査の担当者や管理職です。問われるのは、たとえば次のような判断です。

  • 内部通報があったとき、通報者を守りながら調査を進めるには何が必要か
  • 製品の不具合が見つかったとき、誰に・いつまでに報告し、どう公表するか
  • 記者会見で謝罪するとき、何を準備し、どんな言い方を避けるべきか
  • 大地震で本社が使えなくなったとき、どの業務から再開するか

特定の法律だけを深く問う試験ではなく、会社法・金融商品取引法・独占禁止法・公益通報者保護法・個人情報保護法など、危機に関わる法令と、広報やBCPの実務を幅広く扱います。

試験の概要

項目 内容
実施団体 一般財団法人 全日本情報学習振興協会
出題形式 80問・120分
合格基準 合計70%以上
受験料 11,000円(税込)、学生 8,800円(税込)
旧称 企業危機管理士認定試験(2024年度に改称)

(出典: 全日本情報学習振興協会 公式サイトの試験ページ、2026年10月確認)

120分で80問なので、1問あたり1分半です。事例を読んで判断する問題が多く、時間には比較的余裕があります。

次回の試験は2027年1月31日(第30回)です。日程は企業危機・コンプライアンス管理士の試験日程にまとめています。

出題範囲:6つの課題

課題 名前 主な内容
第1課題 企業の社会的責任 CSRとステークホルダー、ESG、ビジネスと人権、コーポレートガバナンス、内部統制
第2課題 リスクと危機 リスクの定義(ISO 31000)、リスクマネジメントのプロセス、リスク対応、リスクと危機の違い
第3課題 危機管理体制の構築 危機管理の規程とマニュアル、平時と有事の体制、報告ルート、訓練、内部通報制度、第三者委員会
第4課題 危機管理広報 初動の情報発信、記者会見、ポジションペーパー、SNSの炎上への対応、適時開示
第5課題 企業危機各論 不正会計・品質偽装・カルテルなどの法令違反、情報漏えい、ハラスメント・過重労働、製品事故とリコール
第6課題 自然災害と危機管理 事業継続計画(BCP)、安否確認、帰宅困難者対策、感染症、サプライチェーンの寸断

協会のサンプル問題のページでは、「危機管理広報」は協会にとって新しい分野だと紹介されています。課題ごとの問題数は公表されていません。

当サイトでは、第1課題と第5課題を2つずつ、ほかを1つずつの分野に分け、8分野・各20問の練習問題として並べています。

押さえておきたい最近の制度の動き

範囲が広い試験なので、制度が変わった部分は特に注意が要ります。

制度 動き
下請法 2026年1月1日から「中小受託取引適正化法(取適法)」に改正・改称。「親事業者」は「委託事業者」、「下請事業者」は「中小受託事業者」に
コーポレートガバナンス・コード 2026年7月21日に改訂。補充原則が廃止され「解釈指針」が新設、基本原則は5つから4つに
公益通報者保護法 2025年の改正が2026年12月1日に施行予定。通報を理由とする解雇・懲戒への刑事罰の新設、一定のフリーランスの保護対象化
内部統制の基準 2023年の改訂で、目的の一つが「財務報告の信頼性」から「報告の信頼性」に

古い教材や記事は、旧制度のまま書かれていることがあります。教材を選ぶときは、発行時期と、こうした改正への対応を確かめてください。

合格基準と難易度

合格の目安は合計70%以上です。80問なら56問の正解にあたります。課題ごとの基準は示されていません。

当サイトが調べた範囲では、回ごとの合格率は見つかりませんでした。出題の中身から見ると、

  • 第2・第3・第6課題は、リスクマネジメントやBCPの考え方を一度整理すれば得点しやすい
  • 第1・第5課題は、法令や制度の名前と中身が多く、最近の改正の影響も受けやすい
  • 第4課題は、記者会見やSNS対応の「やってはいけない対応」を見抜く常識的な判断が中心

という性格の試験です。

受験に向いている人

  • 総務・法務・内部監査で、リスク管理や内部通報制度の運用を担当している人
  • 広報担当で、不祥事の際の情報発信を任される可能性がある人
  • 管理職として、自部門のコンプライアンスと事業継続に責任を持つ人
  • ハラスメントの防止を深く学ぶならハラスメントアドバイザー、情報漏えいなら個人情報保護士も、同じ協会のサイトで申し込める関連の試験

まず何から始めるか

当サイトでは企業危機・コンプライアンス管理士の練習問題を160問、解説つきで無料公開しています。最初に、本試験と同じ80問・120分の模擬試験で、どの課題が弱いかを確かめると、その後の勉強の順番が決まります。20問で手ごたえだけ見たいときは本番形式テストが使えます。登録は不要です。

勉強の進め方は企業危機・コンプライアンス管理士の勉強法と勉強時間で、教材と過去問の事情は過去問は手に入るかで扱っています。

受験料・試験日程・出題範囲は変わることがあります。申込の前に、必ず協会の公式サイトで最新の案内を確認してください。