【問68】ハラスメントアドバイザー 練習問題|弁明の機会の付与
懲戒処分と紛争の解決 問8/20難易度B(標準)
問題文
事実関係の調査の結果、会社は行為者を出勤停止とすることにしたが、行為者から一度も事情を聴かず、弁明の機会も与えないまま処分を通知した。この処分に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1.労働基準法が弁明の機会の付与を罰則つきで義務づけており、違反すれば処罰される
- 2.法律に明文がなくても、適正手続を欠くことは処分が無効と判断される事情になり得る
- 3.事実が明らかな場合は弁明の機会が不要で、手続の瑕疵は処分の有効性に影響しない
- 4.弁明の機会を与える必要があるのは、行為者ではなく被害者に対してである
解説
正解は2。懲戒処分について、弁明の機会の付与を一般的に義務づける法律の明文はないが、就業規則や労働協約に手続の定めがあればそれに従う必要があり、定めがない場合も、本人に弁明の機会を与えないなど適正な手続を欠くことは、処分の相当性を否定し無効と判断される事情になり得る。事実関係の確認と本人の言い分の聴取は、事案の公正な判断にも不可欠である。1は誤り。労働基準法に、弁明の機会の付与を罰則つきで義務づける規定はない。3は誤り。事実が明らかに見える場合でも、手続の瑕疵は処分の相当性の判断で考慮され得る。4は誤り。弁明の機会は処分を受ける行為者に与えるものであり、被害者への聴取は事実確認の一環として別に行う。