【問49】ハラスメントアドバイザー 練習問題|胸ぐらをつかむ行為の評価
ハラスメントの法的責任 問9/20難易度A(易しい)
問題文
会議中に激高した上司が、部下の胸ぐらをつかんで激しく揺さぶったが、部下にけがはなかった。この行為について成立し得る犯罪として、最も適切なものはどれか。
- 1.暴行罪(刑法208条)
- 2.傷害罪(刑法204条)
- 3.名誉毀損罪(刑法230条)
- 4.脅迫罪(刑法222条)
解説
正解は1。刑法208条の暴行罪は、人に暴行を加えた者が、人を傷害するに至らなかったときに成立する。胸ぐらをつかんで揺さぶるような不法な有形力の行使は暴行にあたり、けがが生じていなくても成立し得る。パワーハラスメントの類型でいう身体的な攻撃は、このように刑事責任にもつながる行為である。2は誤り。傷害罪は人の身体を傷害した場合に成立するもので、本件ではけがが生じていない。3は誤り。名誉毀損罪は公然と事実を摘示して人の名誉を毀損する罪であり、本件の行為は事実の摘示にあたらない。4は誤り。脅迫罪は害を加える旨を告知する罪であり、有形力の行使そのものを処罰する暴行罪とは異なる。