【問45】ハラスメントアドバイザー 練習問題|相談を放置した会社の責任
ハラスメントの法的責任 問5/20難易度B(標準)
問題文
部下から上司のパワーハラスメントについて何度も相談を受けた人事部が、調査も対応もせずに放置し、部下の症状が悪化して休職に至った。会社が問われ得る責任として、最も適切なものはどれか。
- 1.行為者のみが責任を負い、会社が相談を放置したことで責任を問われることはない
- 2.職場環境配慮義務や安全配慮義務の違反として、債務不履行や不法行為の責任を問われ得る
- 3.会社の責任は、行為者が刑事裁判で有罪と判断された場合に限って問われる
- 4.会社の責任は、被害者が労働基準監督署に労災申請をした場合に限って問われる
解説
正解は2。使用者は、労働契約上、労働者が心身の健康を損なうことなく働けるよう配慮する義務(安全配慮義務)や、働きやすい職場環境を保つよう配慮する義務(職場環境配慮義務)を負う。相談を受けながら調査も対応もせず放置して被害を拡大させた場合、これらの義務の違反として、債務不履行責任(民法415条)や不法行為責任を問われ得る。1は誤り。会社自身の対応の不備も責任の根拠となる。3は誤り。会社の民事責任は、刑事裁判の結果に左右されない。4は誤り。労災申請の有無は民事上の責任追及の要件ではなく、両者は別の制度である。