【問42】ハラスメントアドバイザー 練習問題|事業の執行についての判断
ハラスメントの法的責任 問2/20難易度B(標準)
問題文
会社の忘年会の二次会(勤務時間外・社外の飲食店)で、上司が部下に対して不適切な身体接触を行った。この場合の会社の使用者責任(民法715条)に関する判断として、最も適切なものはどれか。
- 1.勤務時間外かつ社外での行為であるため、使用者責任は常に否定される
- 2.会社の公式行事として開催された宴会での行為に限り、使用者責任が肯定される
- 3.会社が行為者に対して懲戒処分を行ったかどうかで、使用者責任の成否が決まる
- 4.時間や場所だけでなく、職務との関連や上司の地位の影響を踏まえて総合的に判断される
解説
正解は4。使用者責任(民法715条)は、被用者が「事業の執行について」第三者に加えた損害について問われる。この要件は、勤務時間や場所だけで形式的に決まるものではなく、行為と職務との関連性、上司としての地位や影響力が利用されたか、会合の性格(業務との結びつき)などを総合して判断される。1は誤り。時間外・社外であることだけで常に否定されるわけではない。2は誤り。公式行事に限るという限定は法律上存在しない。3は誤り。懲戒処分の有無は使用者責任の成立要件ではない。なお、使用者責任が否定される場合でも、行為者本人の不法行為責任(民法709条)は別に問われ得る。