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管理業務主任者とマンション管理士の違い|合格率19.6%と11.0%

公開: 2026-09-03

マンション管理系の資格を調べると、「管理業務主任者」と「マンション管理士」という、出題範囲が大きく重なる2つの国家資格に行き着きます。同じ「マンション管理適正化法」を土台にしながら、片や管理会社側の必置資格、片や住民側のコンサルタント資格という別の性格を持つため、「どちらを取ればいいのか」「同じ年に両方受けるべきか」と迷う人が多い組み合わせです。この記事では、令和8年度(2026年度)の最新日程をもとに、2資格の違いと選び方を整理します。

比較表:管理業務主任者とマンション管理士(令和8年度)

項目 管理業務主任者 マンション管理士
実施団体 マンション管理業協会 マンション管理センター
試験日 2026年12月6日(日) 2026年11月29日(日)
申込締切 WEB 9月30日(受付中) WEB 9月30日(受付中)
受験料 8,900円+事務手数料297円 9,400円
問題数 50問(免除者45問) 50問(免除者45問)
受験者数(令和7年度) 14,435人 10,984人
合格率(令和7年度) 19.6% 11.0%
合格点(令和7年度) 36点/50点 42点/50点
難易度 標準(不動産系資格では易しめ) やや難しい(合格率が1桁台に近い)
向いている人 管理会社に勤務・就職したい人 管理組合の役員経験があり住民側で活動したい人

※本記事公開時点(2026年9月3日)では、両試験とも郵送受付はすでに終了しています(管理業務主任者は8月24日、マンション管理士は8月31日で締切)。WEB受付はいずれも9月30日まで受け付けています。

立場がまったく違う2つの「マンション資格」

まず押さえておきたいのは、管理業務主任者はマンション管理会社側の必置資格、マンション管理士は管理組合(住民側)を支援するコンサルタント資格という点です。管理業務主任者は、管理業者が管理組合に対して重要事項説明や管理事務報告を行う際に、事務所ごとに一定数の設置が義務づけられている必置資格です。一方のマンション管理士は、管理組合からの相談に応じて助言・指導を行う専門家としての名称独占資格で、設置義務も独占業務もありません。

同じ適正化法を出題の柱にしているため試験範囲は大きく重なりますが、誰の立場でマンションに関わるかという点で、資格の性格は大きく異なります。

試験範囲が8割重なる理由

両試験は、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律(適正化法)」「区分所有法」「民法(区分所有関連)」「標準管理規約」「建物・設備」といった分野をほぼ共通の柱として出題します。予備校各社も「出題範囲の重複は8割程度」とすることが多く、片方の対策がもう片方にそのまま生きる、数少ない組み合わせです。

違いが出るのは、管理業務主任者では管理受託契約や管理事務報告など管理会社の実務寄りの出題が厚く、マンション管理士では管理組合の運営・紛争解決・大規模修繕の合意形成などコンサルティング寄りの出題が厚いという配分です。合格率の差(19.6% vs 11.0%)や合格点の差(36点 vs 42点)も、この出題の厚みの違いを反映しています。

合格者同士は「5問免除」が相互に使える

見落とされがちですが、この2資格には双方向の5問免除制度があります。

  • マンション管理士試験の合格者が管理業務主任者試験を受ける → 「マンション管理適正化法」5問が免除
  • 管理業務主任者試験の合格者がマンション管理士試験を受ける → 同様に「マンション管理適正化法」5問が免除

免除を受けると出題数が45問になり、合格に必要な点数もその分下がるため、先に一方に合格しておくと、もう一方の合格難易度が実質的に下がる仕組みです。「マン管合格者だけが管業で優遇される」と誤解されがちですが、逆方向(管業合格者がマン管で優遇される)も同様に成立します。

どちらを先に取るべきか

結論として、先に取るべきは管理業務主任者です。理由は3つあります。

  1. 合格率が高く、基礎固めがしやすい(19.6% vs 11.0%)。マンション管理系の学習に初めて取り組む場合、先に合格率の高い方で全体像をつかむ方が挫折しにくい。
  2. 就業上の必要性が高い人が多い。管理会社に勤務している、または今後勤務を考えている場合、管理業務主任者は必置資格として直接評価に結びつく。
  3. 合格すればマンション管理士で5問免除が使える。翌年度以降にマンション管理士へ挑戦する際、適正化法の5問がそのまま免除され、実質的な合格ラインが下がる。

逆に、管理組合の役員経験があり、住民側のコンサルティングに関心が強い人は、マンション管理士から先に取り組んでも問題ありません。合格率は低めですが、範囲の8割は共通しているため、後から管理業務主任者を追加取得する際の負担は軽くなります。

同じ年に両方受けられるか

試験日は管理業務主任者が12月6日、マンション管理士が11月29日と、わずか1週間差です。申込期間もほぼ同じ(8月3日〜9月30日、WEB)なので、日程上は同じ年に両方申し込むこと自体は可能です。

  • 併願向き:すでに宅建士や賃貸不動産経営管理士など不動産関連資格の学習経験があり、区分所有法や標準管理規約に土地勘がある人。1週間差の連戦でも大きな支障は出にくい。
  • 順番受験向き:マンション管理の学習が初めての人。11月29日と12月6日の連戦は、範囲が8割重なるとはいえ、残り2割の対策や体調管理の面で負担が大きい。まずは管理業務主任者1本に絞り、合格後に5問免除を使ってマンション管理士に挑む方が、トータルの負担は小さくなりやすい。

初学者で迷う場合は、無理に同じ年を狙わず、管理業務主任者→(5問免除を使って)翌年マンション管理士、という2年計画の方が安全です。

まとめ:まず管理業務主任者から

管理業務主任者とマンション管理士は、出題範囲の8割が重なりながら、管理会社側の必置資格か住民側のコンサル資格かという立場がまったく異なる2資格です。合格率は管理業務主任者19.6%、マンション管理士11.0%(いずれも令和7年度)。試験日は12月6日と11月29日で1週間差、合格者同士は適正化法の5問免除を相互に使えます。

初めての方は、合格率が高く実務上の必要性も高い管理業務主任者から着手し、5問免除を活かして翌年以降にマンション管理士へ進むのが現実的なルートです。

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