【問195】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|準拠法の決定と当事者自治
企業と従業員・地域社会・国際法務 問15/20難易度B(標準)
問題文
国際的な契約における準拠法の決定について、法の適用に関する通則法に照らし最も適切なものはどれか。
- 1.契約の準拠法は契約締結の時に確定し、当事者が後から合意によって変更することはできない。
- 2.当事者による準拠法の選択がない場合には、契約締結地の法が当然に準拠法となる。
- 3.当事者は、契約の成立および効力について適用すべき法を自ら選択することができる。
- 4.消費者契約について事業者の所在地の法が選択された場合、消費者は自らの常居所地法の強行規定の適用を主張することができない。
解説
正解は3。法の適用に関する通則法7条は、法律行為の成立および効力は、当事者が当該法律行為の当時に選択した地の法によると定め、契約の準拠法について当事者自治の原則を採用している。選択できる法は契約と関連性のある地の法に限られず、当事者は原則として自由に選択することができる。国際取引の契約書に準拠法条項を置くのはこのためである。
1は誤り。同法9条により、当事者は法律行為の成立および効力について適用すべき法を事後的に変更することができる。ただし、第三者の権利を害することとなるときは、その変更を第三者に対抗できない。
2は誤り。当事者による選択がないときは、当該法律行為の当時において最も密接な関係がある地の法による。特徴的な給付を当事者の一方のみが行う契約については、その給付を行う当事者の常居所地法(その当事者の事業所に関係する場合は主たる事業所の所在地の法)が最密接関係地法と推定される。売買であれば売主側の法が推定の基準となり、契約締結地法が当然に準拠法となるわけではない。
4は誤り。消費者契約には特例が置かれ、消費者がその常居所地法中の特定の強行規定を適用すべき旨の意思を事業者に表示したときは、選択された法に加えてその強行規定も適用される。労働契約についても、労務提供地法の強行規定に関する同様の特例がある。
なお、外国法の適用が公の秩序または善良の風俗に反するときは、その適用は排除される。2級では当事者自治とその修正の場面が問われる。