【問192】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|審査請求と取消訴訟
企業と従業員・地域社会・国際法務 問12/20難易度B(標準)
問題文
行政庁の処分に不服がある事業者がとりうる審査請求および取消訴訟に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.処分の取消しを求める場合は、法律に特別の定めがなくても、まず審査請求を行いその裁決を経た後でなければ訴訟を提起することができない。
- 2.審査請求をすると、その対象となった処分の効力は当然に停止する。
- 3.取消訴訟は、処分があったことを知った日から3か月以内に提起しなければならない。
- 4.審査請求は、原則として処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内にしなければならない。
解説
正解は4。行政不服審査法により、処分についての審査請求は、正当な理由がある場合を除き、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内にしなければならない。あわせて、処分があった日の翌日から起算して1年を経過したときも審査請求をすることができない。2014年の全部改正により不服申立ては審査請求に一元化され、審理員による審理と第三者機関への諮問の仕組みが整備された。
1は誤り。行政事件訴訟法は自由選択主義を採用しており、審査請求をすることができる場合であっても、直ちに処分の取消訴訟を提起することができるのが原則である。法律に、審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できない旨の定めがある場合に限り、審査請求前置となる。
2は誤り。審査請求にも取消訴訟にも執行不停止の原則が妥当し、これらを提起しただけでは処分の効力・処分の執行・手続の続行は停止しない。停止を求めるには別途、執行停止の申立てが必要である。
3は誤り。取消訴訟の出訴期間は、正当な理由がある場合を除き、処分または裁決があったことを知った日から6か月であり、処分または裁決の日から1年を経過したときも提起できない。
2級では、審査請求と取消訴訟の期間や相互の関係を混同せず、営業許可の取消しなど企業活動に直結する処分への対応手段として整理できているかが問われる。