【問191】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|行政手続法の処分手続
企業と従業員・地域社会・国際法務 問11/20難易度A(易しい)
問題文
行政手続法が定める申請に対する処分、不利益処分および行政指導の手続に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.行政指導に従わない者に対して、行政機関は不利益な取扱いをすることができる。
- 2.申請に対する審査基準は行政機関の内部的な基準であるから、これを公にする必要はない。
- 3.許認可等を取り消す不利益処分をしようとする場合、行政庁は原則として聴聞の手続をとらなければならない。
- 4.申請を拒否する処分をする場合、行政庁は処分書に理由を示す必要はなく、申請者から求めがあったときに示せば足りる。
解説
正解は3。行政手続法は、不利益処分をしようとする場合に相手方の意見陳述のための手続を保障しており、許認可等を取り消す処分や、名あて人の資格または地位を直接にはく奪する処分などについては、原則として聴聞の手続をとらなければならないと定める。これに対し、それ以外の不利益処分については弁明の機会の付与で足りる。聴聞は口頭審理を原則とし、文書等の閲覧や代理人の選任が認められる点で、原則として書面によって行われる弁明の機会の付与よりも手厚い手続である。
1は誤り。行政指導は相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであり、行政指導に携わる者は、相手方が行政指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしてはならない。行政指導の趣旨・内容・責任者を明確に示すことも求められる。
2は誤り。申請に対する処分については、行政庁は審査基準を定め、行政上特別の支障があるときを除き、公にしておかなければならない。標準処理期間は設定自体は努力義務であるが、定めたときは公にしておかなければならない。
4は誤り。申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合、行政庁は同時にその理由を示さなければならず、処分を書面でするときは理由も書面によることを要する。
3級が行政指導の定義を問うのに対し、2級では処分の類型ごとに要求される手続の違いが問われる。