【問185】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|年次有給休暇の付与要件と取得
企業と従業員・地域社会・国際法務 問5/20難易度A(易しい)
問題文
年次有給休暇の付与および取得に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.年次有給休暇の権利は、雇入れの日から1年間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した時点で初めて発生する。
- 2.年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者には、使用者が5日分について時季を指定して与えなければならない。
- 3.使用者は、事業の正常な運営を妨げる場合であっても、労働者が請求した時季を変更することはできない。
- 4.所定労働日数が週4日以下のパートタイム労働者については、年次有給休暇に関する労働基準法の規定は適用されない。
解説
正解は2。労働基準法39条は、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者について、使用者が基準日から1年以内に5日分の時季を定めて与えなければならないと定める(使用者の時季指定義務)。労働者が自ら請求して取得した日数や、労使協定による計画的付与で与えた日数は、この5日から控除される。取得率の低さを踏まえて導入された義務であり、違反には罰則がある。
1は誤り。年次有給休暇の権利は、雇入れの日から6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に10労働日が付与されることで発生する。その後は1年ごとに加算され、6年6か月以上で20日が上限となる。
3は誤り。年次有給休暇は労働者が請求する時季に与えるのが原則であるが、請求された時季に与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、使用者は他の時季に変更することができる(時季変更権)。単に業務が忙しいというだけでは足りず、代替要員確保の困難性などが考慮される。
4は誤り。所定労働日数が少ない労働者にも、所定労働日数に応じた日数の年次有給休暇が比例付与される。
年次有給休暇の請求権は2年で時効により消滅する。3級が付与日数を問うのに対し、2級では時季変更権の要件や使用者の時季指定義務など、制度の運用面が問われる。