【問183】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|36協定と時間外労働の上限規制
企業と従業員・地域社会・国際法務 問3/20難易度B(標準)
問題文
時間外労働・休日労働に関する労使協定(36協定)および時間外労働の上限規制についての記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.特別条項付きの協定を締結した場合であっても、時間外労働と休日労働の合計は単月100時間未満でなければならない。
- 2.36協定を締結すれば、これを労働基準監督署長に届け出なくても時間外労働をさせることができる。
- 3.36協定は、事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合でも、使用者が指名した者と締結すれば足りる。
- 4.限度時間である月45時間を超えて労働させることができるのは、特別条項を定めた場合であっても1年について3か月までとされている。
解説
正解は1。労働基準法36条により、法定労働時間を超えて労働させ、または法定休日に労働させるには、過半数組合または過半数代表者との労使協定を締結し、行政官庁に届け出る必要がある。時間外労働の限度時間は原則として月45時間・年360時間であり、特別条項を定めた場合でも、年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計が単月100時間未満、かつ2か月から6か月までのいずれの平均でも80時間以内という上限を超えることはできない。この上限は罰則により担保されている。
2は誤り。36協定は締結だけでは足りず、労働基準監督署長への届出をして初めて、時間外労働をさせても労働基準法違反とならないという免罰的効力を生じる。
3は誤り。過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合と締結しなければならない。過半数組合がない場合の過半数代表者も、管理監督者でないこと、投票や挙手等の民主的な手続により選出されたことが必要であり、使用者の指名では適格を欠く。
4は誤り。特別条項により限度時間の月45時間を超えることができるのは、1年について6か月までである。
上限規制に違反した場合、使用者には6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科されうる。3級が36協定の要否を問うのに対し、2級では上限規制の具体的な数値と特別条項の限界が問われる。