【問117】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|利息制限法の上限金利とみなし利息
金融・証券業等に関する法規制 問17/20難易度C(難しい)
問題文
貸金業者Hが個人Iに対し元本50万円を年20パーセントの利息で貸し付けた。この貸付けにおける利息の規制に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.年20パーセントという約定は出資法の上限金利の範囲内であるから利息制限法上も有効であり、Iは約定どおりの利息を支払う義務を負う。
- 2.元本50万円の場合の利息制限法の上限は年18パーセントであり、これを超える部分の利息の約定は無効となる。
- 3.Iが利息制限法の上限を超える部分の利息を任意に支払った場合には、もはやその返還を請求することができない。
- 4.礼金や調査料などの名目でHが受け取る金銭は利息とは別個の対価であるから上限金利の計算に含める必要はなく、これらを加えた実質年率が上限を超えても差し支えない。
解説
正解は2。利息制限法は、元本が10万円未満の場合は年20パーセント、10万円以上100万円未満の場合は年18パーセント、100万円以上の場合は年15パーセントを上限とし、これを超える部分の利息の約定を無効としている。元本50万円である本件では年18パーセントが上限となり、超過部分の約定は効力を生じない。1は誤り。出資法の上限金利の範囲内であることは刑事罰を免れることを意味するにすぎず、利息制限法上の超過部分が有効になるわけではない。3は誤り。制限超過部分は任意に支払われても元本に充当され、元本完済後の支払は不当利得としてその返還を請求できる。これがいわゆる過払金返還請求である。4は誤り。礼金、割引料、調査料など名義のいかんを問わず債権者が受ける元本以外の金銭は原則として利息とみなされる。2級では、民事上の無効と刑事罰という二つの規制が別の法律により重層的に働いていることを理解したい。