【問115】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|金融サービス提供法上の説明義務
金融・証券業等に関する法規制 問15/20難易度B(標準)
問題文
銀行の担当者が顧客に投資信託を販売する際、元本欠損が生ずるおそれについて説明しなかったため顧客が損失を被った。金融サービス提供法に基づく責任について、最も適切なものはどれか。
- 1.顧客は、担当者に故意または過失があったことを立証しなければ損害の賠償を受けることができない。
- 2.重要事項の説明義務は金融商品取引業者に課されるものであり、銀行が投資信託を販売する場合には及ばない。
- 3.説明義務違反を理由とする請求は同法によるべきものとされ、民法の不法行為の規定に基づく損害賠償請求は認められない。
- 4.販売業者は説明義務違反により顧客に生じた損害を賠償する責任を負い、元本欠損額が損害の額と推定される。
解説
正解は4。金融サービス提供法は、金融商品の販売業者等に対し、販売が行われるまでの間に、元本欠損が生ずるおそれやその原因となる指標、権利行使期間や解除期間の制限といった重要事項を、顧客の知識、経験、財産の状況および契約を締結する目的に照らして当該顧客に理解されるために必要な方法および程度により説明することを義務づけている。これに違反して顧客に損害が生じた場合、業者は賠償責任を負い、顧客の元本欠損額が損害の額と推定される。1は誤り。同法上の責任は業者の故意・過失の立証を要しない点に特色があり、立証負担が軽減されている。2は誤り。銀行や保険会社を含む金融商品の販売業者等が広く対象となる。3は誤り。民法の不法行為に基づく請求は妨げられず、両者は併存する。2級では、立証責任の転換と損害額の推定という民事上の効果まで説明できるようにしたい。