【問114】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|断定的判断の提供の禁止と広告規制
金融・証券業等に関する法規制 問14/20難易度B(標準)
問題文
証券会社の営業担当者が顧客に対し、ある投資信託について必ず値上がりし元本割れは絶対にないと述べて購入を勧誘した。この勧誘の法的な評価として、最も適切なものはどれか。
- 1.この発言は不確実な事項について断定的判断を提供するものとして禁止され、業者は行政処分や民事上の責任を問われ得る。
- 2.断定的な説明が禁止されるのはデリバティブ取引の勧誘の場合に限られ、投資信託の販売の勧誘には及ばない。
- 3.顧客が担当者の説明を信じたにすぎない場合には、契約の効力に影響はなく、消費者契約法による取消しも問題とならない。
- 4.金融商品取引業者が広告を行う際には、手数料や元本欠損が生ずるおそれについて表示する義務はなく、断定的な表現を用いた広告を自由に行うことができる。
解説
正解は1。金融商品取引法は、金融商品取引業者等が顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、または確実であると誤解させるおそれのあることを告げて金融商品取引契約の締結を勧誘する行為を禁止している。違反は業務改善命令等の行政処分の対象となるほか、金融サービス提供法により顧客に生じた損害を賠償する責任も生じ得る。2は誤り。禁止は取引の種類を問わず、投資信託の販売勧誘にも及ぶ。3は誤り。断定的判断の提供により消費者が誤認して契約を締結した場合には、消費者契約法により意思表示の取消しを主張し得る。4は誤り。広告等を行う際には、商号や登録番号のほか手数料や元本欠損が生ずるおそれ等を表示しなければならず、著しく事実に相違する表示や著しく人を誤認させる表示は禁止されている。2級では、一つの勧誘行為が業法・民事責任・消費者法という複数の規律にかかることを整理して押さえたい。