【問111】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|相場操縦行為と風説の流布の規制
金融・証券業等に関する法規制 問11/20難易度B(標準)
問題文
相場操縦行為および風説の流布に対する金融商品取引法上の規制について、最も適切なものはどれか。
- 1.権利の移転を目的としない仮装の売買や、あらかじめ通謀して行う馴合売買は、現に取引が成立している以上、相場操縦として規制されることはない。
- 2.偽計を用いて他人を欺く行為は、刑法上の詐欺罪が成立する場合に限り金融商品取引法上の規制対象となる。
- 3.相場を安定させる目的で行う取引は、政令の定める要件を満たすか否かにかかわらず一切許されない。
- 4.風説の流布は、相場の変動を図る目的等をもって行われれば、現に相場が変動したかどうかを問わず処罰の対象となる。
解説
正解は4。風説の流布は、有価証券の売買その他の取引のため、または相場の変動を図る目的をもって、合理的な根拠のない情報を不特定多数の者に広める行為であり、現実に相場が変動したことは成立要件とされていない。相場操縦や風説の流布・偽計には、10年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金またはこれらの併科という重い制裁が定められている。1は誤り。仮装売買や馴合売買は、取引が繁盛であると誤解させるなどの目的をもって行われれば相場操縦として禁止され、実際に約定が成立していることは免責事由とならない。2は誤り。偽計は詐欺罪の成否とは別に金融商品取引法が独自に禁じている。3は誤り。安定操作取引は原則として禁止されるが、政令の定める方法により行うものは例外的に許容される。2級では、変動操作には売買を誘引する目的が必要であるのに対し仮装・馴合売買では別の目的要件が求められるなど、行為類型ごとの要件の違いに注意したい。