【問108】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|重要事実の範囲と公表措置
金融・証券業等に関する法規制 問8/20難易度B(標準)
問題文
インサイダー取引規制における重要事実の範囲および重要事実の公表について、最も適切なものはどれか。
- 1.重要事実は法が具体的に列挙する事項に限られ、これに当たらない事項は投資判断に著しい影響を及ぼすものであっても重要事実とはならない。
- 2.いったん決定した合併を中止する旨の決定は、新たな取引を生じさせるものではないため重要事実に当たらない。
- 3.業務執行を決定する機関が合併を行う旨の決定をしたときは、その実現の可能性が全くない場合を除き、決定の時点で重要事実となる。
- 4.重要事実の公表とは新聞やテレビで現に報道されることをいい、取引所に通知して公衆縦覧に供する方法はこれに含まれない。
解説
正解は3。決定事実については、業務執行を決定する機関が合併等を行うことについての決定をしたことが重要事実とされる。判例は、その実現可能性が全くないと認められる場合を除き決定があったといえるとしており、実行が確実であることまでは要求されない。1は誤り。列挙された決定事実・発生事実・決算情報のほか、投資者の投資判断に著しい影響を及ぼす事実を広く捉えるいわゆるバスケット条項が置かれている。もっとも、一定の軽微基準に該当するものは重要事実から除かれる。2は誤り。いったん決定または公表した事項を中止する旨の決定も重要事実に当たる。4は誤り。公表の方法には、二以上の報道機関に公開して一定時間が経過すること、取引所に通知して公衆縦覧に供されること、有価証券報告書等に記載して公衆縦覧に供されることが含まれる。2級では、決定の成立時期と公表の完了時期という二つの時点をおさえることが重要である。