【問107】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|情報受領者と情報伝達・取引推奨規制
金融・証券業等に関する法規制 問7/20難易度C(難しい)
問題文
上場会社C社の取締役丙は、公表前の重要事実を知人丁に伝え、丁はこれを利用してC社株式を買い付けた。さらに丁からその事実を聞いた戊もC社株式を買い付けた。この事例における各人の取扱いとして、最も適切なものはどれか。
- 1.丁は第一次情報受領者として規制を受けるが、戊は第二次情報受領者にとどまり原則として規制の対象とならない。
- 2.重要事実の伝達を受けた者はすべて情報受領者として規制されるから、戊も丁と同様に違反となる。
- 3.丙は自ら株式の売買をしていない以上、重要事実を丁に伝達した行為について金融商品取引法上の責任を問われることはない。
- 4.丁は会社関係者ではないから、公表前に買い付けても刑事罰の対象とならず、課徴金納付命令を受けることもない。
解説
正解は1。会社関係者から重要事実の伝達を受けた者、いわゆる第一次情報受領者は、公表前に当該上場会社等の株式等を売買することを禁じられる。これに対し、第一次情報受領者からさらに伝達を受けた第二次情報受領者は、原則として規制の対象とならない。もっとも、第一次情報受領者が所属する法人の他の役職員がその職務に関して重要事実を知った場合には規制が及ぶ点に注意を要する。2は誤り。規制の範囲は原則として第一次情報受領者までである。3は誤り。他人に利益を得させ、または損失を回避させる目的で重要事実を伝達し、あるいは売買を推奨する行為自体が禁止されており、伝達を受けた者が現に売買をすれば伝達者も処罰の対象となる。4は誤り。第一次情報受領者は刑事罰にも課徴金納付命令にも服する。2級では、情報の伝わった経路をたどって誰にどの規制が及ぶかを判断できることが求められる。