【問105】ビジネス実務法務検定2級 練習問題|適時開示の位置づけ
金融・証券業等に関する法規制 問5/20難易度A(易しい)
問題文
金融商品取引所が上場会社に求めるいわゆる適時開示について、最も適切なものはどれか。
- 1.適時開示は金融商品取引法が直接義務づける法定開示であり、これを怠った上場会社の役員には刑事罰が科される。
- 2.適時開示は取引所の規則に基づく制度であり、違反した場合には公表措置や上場契約違約金などの措置の対象となる。
- 3.適時開示の対象は決算に関する情報に限られ、合併や株式分割の決定など会社が決定した事項は対象とならない。
- 4.取引所への通知と公衆縦覧に供する方法による開示を行っても、金融商品取引法上の重要事実の公表があったとは認められない。
解説
正解は2。適時開示は、金融商品取引所の有価証券上場規程に基づき、上場会社に対して決定事実・発生事実・決算情報などを直ちに開示することを求める自主規制上の制度である。違反した場合には、取引所による公表措置、改善報告書の徴求、上場契約違約金の徴求、特設注意市場銘柄への指定、さらには上場廃止といった措置の対象となる。1は誤り。適時開示の根拠は取引所規則であり、開示を怠ったこと自体に金融商品取引法上の刑事罰が科されるわけではない。3は誤り。決算情報のほか、合併・株式分割・新株発行などの決定事実や、災害による損害の発生などの発生事実も対象となる。4は誤り。取引所に通知され公衆縦覧に供された場合は、インサイダー取引規制上の公表に当たる。2級では、法定開示と自主規制上の開示について、根拠と制裁の違いを整理したうえで、両者が実務上は連続して機能している点まで理解したい。