【問108】教員採用試験 教職教養 練習問題|遺伝と環境をめぐる学説
教育心理 問8/25難易度C(難しい)
問題文
発達における遺伝と環境の関係をめぐる学説に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1.シュテルンの輻輳説は遺伝と環境の要因が加算的に働くと考える立場である
- 2.ジェンセンの環境閾値説は環境の影響を完全に否定する立場である
- 3.ワトソンは経験よりも生得的な素質が行動を決定すると主張した
- 4.一卵性双生児と二卵性双生児を比較する方法は遺伝の影響の検討には使えない
解説
正解は1。シュテルンの輻輳説は、発達を遺伝的要因と環境的要因が寄り集まって加算的に規定するものと捉える立場であり、両要因の寄与の割合を足し合わせて説明する点に特徴がある。これに対しジェンセンの環境閾値説は、特性ごとに顕在化に必要な環境条件の水準が異なり、その閾値を超える環境が与えられて初めて遺伝的可能性が現れると説明する。2は誤り。環境閾値説は環境の質を重視する立場であり、環境の影響を否定するものではない。3は誤り。ワトソンは健康な乳児を与えられれば任意の専門家に育てられると述べたとされるように、環境と経験を重視する立場であり、記述は逆である。4は誤り。遺伝的に同一の一卵性双生児と、そうでない二卵性双生児の類似度を比較する双生児法は、遺伝の影響を検討する代表的方法である。本試験では、学説名と提唱者の対応が問われる。