【問103】教員採用試験 教職教養 練習問題|発達の最近接領域と足場かけ
教育心理 問3/25難易度B(標準)
問題文
ヴィゴツキーが提唱した発達の最近接領域に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1.子どもが現在ひとりで解決できる水準そのものを指し教授の直接の到達目標とされる
- 2.自力で解決できる水準と他者の援助により解決できる水準との間の領域である
- 3.発達が完了した後に教授を行うべきだとする成熟優位の立場から導かれた
- 4.個人の内的な操作が社会的な相互作用へと外化していく過程を説明する
解説
正解は2。ヴィゴツキーは、子どもが独力で問題を解決できる現在の発達水準と、大人や有能な仲間の援助を得れば解決できる水準との間の幅を発達の最近接領域と呼んだ。教授はこの領域に働きかけてこそ発達を先導するとされ、援助を段階的に与えて徐々に取り去る支援は足場かけと呼ばれる。1は誤り。ひとりで解決できる水準は既に完了した発達であり、最近接領域はその先に広がる部分を指す。3は誤り。ヴィゴツキーは教授が発達に先行して発達を導くと考えており、成熟を待って教授すべきだとする立場とは対立する。4は誤り。ヴィゴツキーは、社会的な相互作用として外部にあった機能が内面化されて個人の高次精神機能になると説明しており、方向が逆である。本試験では、足場かけと組み合わせた出題や、ピアジェとの対比で問われる。