【問159】管理業務主任者 練習問題|バリアフリー改修と省エネ改修
建物の構造と維持保全 問19/20難易度B(標準)
問題文
既存マンションにおけるバリアフリー改修および断熱・複層ガラス等による省エネ改修に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.外断熱工法は、断熱材を躯体コンクリートの室内側に施工する方法であり、躯体が外気温の影響を直接受けるため、内断熱工法に比べて結露の防止や躯体の保護の面で劣っているとされる。
- 2.複層ガラスは、2枚のガラスを密着させて厚みを増したものであって、断熱性能はガラスの厚さに比例するため、中間に空気層を設けない構造の方が断熱性は高くなるとされる。
- 3.共同住宅は建築物移動等円滑化基準への適合が法律上義務付けられる建築物であるため、既存のマンションであっても、基準に適合しない場合には直ちに改修を行わなければならない。
- 4.窓のガラスを複層ガラスなどに改修することは、開口部からの熱の出入りを抑えて断熱性を高めるとともに、室内側のガラス面の結露を防ぐ効果もある省エネ改修の代表的な手法である。
解説
正解は4。住宅の熱の出入りは窓などの開口部からの割合が大きく、既存の単板ガラスを、2枚のガラスの間に乾燥空気やアルゴンガスなどの中空層を設けた複層ガラスや、特殊な金属膜で放射熱を抑えるLow-E複層ガラスに交換したり、内窓を設置して二重サッシとしたりする改修は、冷暖房負荷の軽減とガラス面の結露防止に効果がある代表的な省エネ改修である。窓枠や窓ガラスは共用部分に当たるため、標準管理規約では管理組合が計画修繕として実施することを原則とし、速やかに実施できない場合には区分所有者が細則に従って自己の責任と負担で実施できるとしている。1は誤り。外断熱工法は断熱材を躯体の外側に施工する方法で、躯体が外気温の変化を受けにくく、熱橋や結露の防止、躯体の劣化抑制に有利とされる。室内側に施工するのは内断熱工法である。2は誤り。複層ガラスの断熱性能は中空層の存在によるものであり、ガラスを密着させたものではない。3は誤り。バリアフリー法上、共同住宅は建築物移動等円滑化基準への適合が努力義務とされる特定建築物であり、既存建物に直ちに改修が義務付けられるものではない。手すりの設置や段差の解消などのバリアフリー改修は、管理組合が合意形成を図りながら計画的に進める性能向上のための改修である。本試験では、外断熱と内断熱、複層ガラスの仕組みの理解が問われる。