【問158】管理業務主任者 練習問題|石綿の規制と改修時の事前調査
建物の構造と維持保全 問18/20難易度C(難しい)
問題文
昭和60年に竣工した甲マンションでは、大規模修繕工事に併せて機械室の吹付け材の撤去を含む改修工事を施工会社Bに発注する予定である。この工事とアスベスト(石綿)の規制に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.改修工事に当たっては、工事前に石綿含有建材の有無について事前調査を行うことが義務付けられており、その調査は必要な知識を有する者(建築物石綿含有建材調査者等)が行わなければならない。
- 2.石綿を含む建材の製造や使用は昭和50年代に全面的に禁止されているため、昭和60年に竣工した甲マンションに石綿含有建材が使われている可能性はなく、事前調査を行う必要はないとされている。
- 3.石綿を含有する成形板などの非飛散性の建材は、飛散のおそれが小さいことから法令上の規制の対象外とされており、撤去した後は通常の産業廃棄物と同様に処分することができるとされている。
- 4.事前調査の結果、石綿含有建材の使用が確認されなかった場合には、調査の結果を記録して保存する必要はなく、行政庁に対する調査結果の報告も求められていないとされている。
解説
正解は1。労働安全衛生法に基づく石綿障害予防規則および大気汚染防止法により、建築物の解体・改修工事を行うときは、工事の規模にかかわらず、あらかじめ設計図書等による調査と現地での目視調査(必要に応じて分析調査)によって石綿含有建材の有無を調べる事前調査を行い、その結果を記録・保存するとともに、工事現場に掲示しなければならない。事前調査は、建築物石綿含有建材調査者など所定の講習を修了した者等が行うこととされている。また、一定規模以上の解体・改修工事については、石綿の有無にかかわらず事前調査の結果を労働基準監督署および都道府県等に報告する必要がある。2は誤り。吹付け石綿は昭和50年に原則として禁止されたが、石綿含有建材全般の製造・使用が原則として全面禁止されたのは平成18年であり、それ以前に建築された建物には石綿を含有する吹付けロックウール、保温材、成形板などが使用されている可能性がある。3は誤り。成形板等のいわゆるレベル3建材も、大気汚染防止法の改正により除去等の作業基準の対象となっており、廃棄物は石綿含有産業廃棄物として区別して処分する必要がある。4は誤り。石綿が確認されなかった場合でも記録の保存が必要であり、一定規模以上の工事では報告も必要である。本試験では、事前調査の義務と有資格者による実施、建材のレベル区分が問われる。