【問156】管理業務主任者 練習問題|修繕積立金の積立方式と目安
建物の構造と維持保全 問16/20難易度C(難しい)
問題文
甲マンション管理組合では、分譲時から段階増額積立方式を採用しているが、理事長Cは均等積立方式への変更を検討している。国土交通省のマンションの修繕積立金に関するガイドラインを踏まえた次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.ガイドラインは、当初の負担を抑えられる段階増額積立方式を推奨しており、均等積立方式は将来の区分所有者との間で負担の公平を欠くため望ましくないとしている。
- 2.ガイドラインが示す専有床面積当たりの修繕積立金の目安は、全国一律の単一の金額であり、建物の階数や延床面積の規模、機械式駐車場の有無による違いは考慮されていない。
- 3.甲マンションの現在の積立金の額がガイドラインの目安の範囲内にあれば、長期修繕計画に基づいて算定した必要額を下回っていても、将来の修繕積立金に不足が生じることはない。
- 4.均等積立方式は計画期間を通じて一定の額を積み立てる方式で安定的な積立てが可能であり、甲マンションが移行する場合は、長期修繕計画の推定修繕工事費の累計額に基づいて必要な月額を算定する。
解説
正解は4。マンションの修繕積立金に関するガイドラインでは、修繕積立金の積立方式として、計画期間中一定の額を積み立てる均等積立方式と、当初の額を低く抑え段階的に増額していく段階増額積立方式を示し、将来にわたり安定的な積立てができる均等積立方式が望ましいとしている。段階増額積立方式は、増額の都度、総会の合意形成が必要となり、計画どおりに増額できず積立不足に陥るおそれがあるため、令和6年の改定では、段階増額積立方式を採用する場合の引上げ幅について、均等積立方式による額を基準とした目安が示された。均等積立方式へ移行する場合は、長期修繕計画に基づく計画期間全体の推定修繕工事費の累計額を計画期間と総専有床面積で除して必要な月額を算定する。1は誤り。ガイドラインが望ましいとするのは均等積立方式である。2は誤り。目安は、建物の階数(20階未満・20階以上)と建築延床面積の規模の区分ごとに平均値と幅で示され、機械式駐車場がある場合はその分を加算する。3は誤り。目安はあくまで参考であり、各マンションの長期修繕計画に基づく必要額が優先されるため、目安の範囲内でも必要額を下回れば不足が生じ得る。本試験では、二つの積立方式の特徴と、目安の額の位置づけが問われる。