【問153】管理業務主任者 練習問題|設計監理方式と責任施工方式
建物の構造と維持保全 問13/20難易度B(標準)
問題文
甲マンション管理組合の理事会では、初めての大規模修繕工事の実施に向けて、その発注方式を検討している。理事長Cが説明した設計監理方式と責任施工方式に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.責任施工方式は、設計と施工を分離し、第三者である設計者が工事監理を行う方式であるため、施工者の選定に当たって競争性や透明性を確保しやすいという長所がある。
- 2.設計監理方式では、設計を担当した者が施工も併せて行うため、管理組合はコンサルタント費用を別途負担する必要がなく、工事全体の費用を抑えることができるという長所がある。
- 3.設計監理方式は、管理組合が設計事務所等に調査診断・設計・工事監理を委託し、施工会社を別途選定する方式で、第三者の立場からの工事監理や競争による施工者選定を期待できる。
- 4.責任施工方式を採用すれば、施工会社が管理組合に対して工事内容の妥当性を保証する義務を負うことになるため、管理組合が工事の内容や費用の適正さを自ら確認する必要はなくなる。
解説
正解は3。設計監理方式は、管理組合が設計事務所やマンション管理士等のコンサルタントに調査診断・修繕設計・工事監理を委託し、施工については見積合わせや入札により施工会社を別途選定する方式である。設計と施工が分離されるため、第三者の立場からの工事監理や、同一の設計・仕様に基づく競争的な施工者選定が期待でき、工事の透明性を確保しやすい反面、コンサルタント費用が別途必要となる。責任施工方式は、調査診断から設計・施工までを一つの施工会社に一括して発注する方式で、窓口が一本化され費用や工期の面で有利な場合もあるが、第三者によるチェックが働きにくく、工事内容や価格の妥当性を管理組合が判断しにくい。1は誤り。設計と施工の分離は設計監理方式の特徴である。2は誤り。設計監理方式では設計者と施工者が別であり、コンサルタント費用が必要となる。4は誤り。責任施工方式では第三者のチェックがないからこそ、管理組合自身が工事内容や費用の適正さを確認する必要が高まる。なお、国土交通省は、設計監理方式においても設計コンサルタントが特定の施工会社と結び付いて不適切な行為を行う事例があるとして注意喚起を行っている。本試験では、両方式の長所・短所を入れ替えた記述に注意したい。