【問149】管理業務主任者 練習問題|外壁タイルの浮き・剥落と調査方法
建物の構造と維持保全 問9/20難易度B(標準)
問題文
マンションの外壁タイルの浮き・剥落の原因およびその調査方法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.赤外線サーモグラフィによる調査は、壁面の温度分布から浮きを検出する方法であり、日射や天候、時間帯の影響を受けないため、打診法よりも精度の高い結果が安定して得られる。
- 2.打診法は、タイルの表面を打診用のハンマー等で叩いたときの音の違いから浮きの有無を判定する方法で、判定の確実性は高いが、高所では足場やゴンドラ等が必要となる。
- 3.タイルの浮きは、表面の汚れやひび割れとして目視により確認できるので、外観に異常が見られない壁面については、打診や赤外線による調査を行う必要はないとされている。
- 4.タイルの浮きや剥落の原因はタイル自体の製造上の欠陥にほぼ限られており、躯体と下地モルタルの挙動の差や、施工時の張付けモルタルの乾燥といった要因が関わることはない。
解説
正解は2。打診法は、テストハンマーや打診棒でタイル面を叩き、浮いた部分で生じる濁った音や高い音の違いにより浮きを判定する方法で、判定の確実性が高く広く用いられるが、高所では足場、ゴンドラ、ロープアクセス等の手段が必要で、費用と時間を要する。1は誤り。赤外線サーモグラフィ法は、浮き部分と健全部分の熱の伝わり方の差により生じる表面温度の違いを検出する方法で、足場なしに広い面積を短時間で調査できる反面、日射の当たり方や天候、時間帯、壁面の向きの影響を受けやすく、精度の面では打診法に劣るとされる。3は誤り。浮きは外観に現れないことが多く、目視だけでは判定できないため、打診や赤外線による調査が必要である。4は誤り。浮きの主な原因は、温度変化や乾燥収縮に伴う躯体コンクリートと下地モルタル・タイルとの挙動の差、張付けモルタルの塗置き時間の超過や圧着不足などの施工上の要因、伸縮目地の不足などであり、製造上の欠陥に限られるものではない。浮きが確認された部分には、アンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法や張替えによる補修が行われる。本試験では、二つの調査方法の長所と短所の対比が定番である。