【問145】管理業務主任者 練習問題|新耐震基準と耐震診断・改修
建物の構造と維持保全 問5/20難易度C(難しい)
問題文
甲マンションは昭和56年3月に建築確認を受け、昭和57年10月に竣工した鉄筋コンクリート造のマンションである。甲マンションの耐震性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.甲マンションは昭和56年6月1日以降に竣工しているので新耐震基準に適合した建物として扱われ、耐震診断を行う必要は法律上も実務上もないと考えてよい。
- 2.新耐震基準が適用されるかどうかは建築確認の時期によって判断されるため、昭和56年6月1日より前に建築確認を受けた甲マンションは旧耐震基準の建物に当たる。
- 3.耐震診断で算出される構造耐震指標(Is値)は、数値が大きいほど地震により倒壊または崩壊する危険性が高いことを示すため、Is値が小さい建物ほど耐震改修の優先度は低い。
- 4.耐震改修促進法に基づく耐震改修の必要性に係る認定を受けた区分所有建物であっても、耐震改修のための共用部分の変更には区分所有法の各4分の3以上の特別多数決議が必要である。
解説
正解は2。いわゆる新耐震基準は、昭和56年6月1日に施行された建築基準法の改正により導入されたもので、適用の有無は竣工日ではなく、その日以降に建築確認を受けたかどうかで判断する。甲マンションは同年3月に建築確認を受けているため、竣工が施行日後であっても旧耐震基準の建物に当たり、耐震診断による安全性の確認が望まれる。1は誤り。判断の基準となるのは建築確認の時期であり、竣工日ではない。3は誤り。Is値は大きいほど耐震性能が高いことを示し、一般にIs値0.6以上で倒壊または崩壊する危険性が低いと判定される。4は誤り。建築物の耐震改修の促進に関する法律では、耐震改修の必要性に係る認定を受けた区分所有建物について、耐震改修のための共用部分の変更を集会の過半数の決議で行うことができるとする特例が設けられている。本試験では、新耐震基準の基準日と判断の基準となる時点、耐震診断の指標の読み方が定番の論点である。