【問144】管理業務主任者 練習問題|耐震・制震・免震の区別
建物の構造と維持保全 問4/20難易度B(標準)
問題文
建物の地震対策としての耐震構造、制震構造および免震構造の区別に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.免震構造は、柱や梁の断面を大きくし耐力壁を増やすなど建物自体の強度と粘りを高めることによって地震力に抵抗する構造であり、既存建物にも最も採用しやすい。
- 2.制震構造は、建物の基礎と上部構造の間に積層ゴムなどの装置を設置して地盤の揺れを建物に伝わりにくくするもので、地震時の建物の揺れそのものを大幅に低減する。
- 3.制震構造は、建物内部に組み込んだダンパーなどの制震装置が地震エネルギーを吸収することで揺れを低減するものであり、建物の骨組みの損傷を抑える効果がある。
- 4.耐震構造は、建物内部に組み込んだオイルダンパーや粘性体などの装置で地震エネルギーを吸収する構造であり、装置の交換を前提としない点で制震構造と区別される。
解説
正解は3。地震対策の構造形式は三つに区別される。耐震構造は、柱・梁・耐力壁などの部材を強くし、建物自体の強度と粘り(じん性)で地震力に耐える最も一般的な形式である。制震構造は、建物内部にオイルダンパーや鋼材ダンパーなどの制震装置を組み込み、装置が地震エネルギーを吸収することで揺れを低減し、骨組みの損傷を抑える。免震構造は、基礎と上部構造の間に積層ゴムやすべり支承などの免震装置を設けて地震の揺れを建物に伝わりにくくする形式で、建物の揺れや家具の転倒を大きく軽減できる反面、免震装置の維持管理や周囲とのクリアランスの確保が必要となる。1は誤り。建物自体の強度で抵抗するのは耐震構造の説明である。2は誤り。基礎と上部構造の間に積層ゴム等を設けるのは免震構造である。4は誤り。ダンパーで地震エネルギーを吸収するのは制震構造の説明である。本試験では、三つの構造の仕組みを入れ替えた誤りを見抜く形式の出題が典型的である。