【問118】管理業務主任者 練習問題|滞納管理費の会計処理と回収不能時の扱い
管理組合の会計と仕訳 問18/20難易度B(標準)
問題文
甲マンション管理組合において、区分所有者Hが令和7年10月分から令和8年3月分までの管理費(月額20,000円、合計120,000円)を滞納している。この滞納管理費の会計処理に関する次の記述のうち、管理組合の会計が発生主義によるものとして最も適切なものはどれか。
- 1.滞納している120,000円は、各月分の管理費が発生した時点で管理費収入に計上されており、3月末の貸借対照表には未収金120,000円として資産の部に計上される。
- 2.滞納している120,000円は、入金の見込みが立つまでは管理費収入に計上せず、Hから実際に入金があった月に初めてその月の管理費収入として計上する。
- 3.滞納管理費について、Hの破産等により回収不能であることが確定した場合であっても、未収金は将来の入金に備えてそのまま貸借対照表に計上し続けなければならず、貸倒損失などの支出として処理することは認められない。
- 4.滞納していた120,000円が翌期に一括して入金された場合には、その全額を入金のあった期の管理費収入として計上するとともに、未収金の残高はそのまま据え置く。
解説
正解は1。管理組合の会計は発生主義によるため、管理費は各月分が発生した時点で管理費収入に計上され、入金がなければ同額が未収金(資産)として計上される。Hの滞納分120,000円も、令和7年10月分から令和8年3月分までの各月に収入計上済みであり、3月末の貸借対照表には未収金120,000円が資産の部に残る。翌期に入金があれば(借方)現金預金 /(貸方)未収金 の仕訳で未収金を消し込むだけで、収入は再計上しない。破産や消滅時効の完成などにより回収不能であることが確定した場合には、総会の承認等の所定の手続を経て、(借方)貸倒損失 /(貸方)未収金 のように支出として処理し、未収金を減額する。2は誤り。入金時に収入計上するのは現金主義の処理である。3は誤り。回収不能が確定した未収金を資産として残し続けると財政状態が実態と乖離するため、貸倒損失等として処理する。4は誤り。回収時に収入を再計上すると二重計上となり、未収金は消し込まれる。なお、滞納管理費は専有部分の特定承継人にも請求できるため、回収不能の判断は慎重に行われる。本試験では、滞納があっても収入計上の時期は変わらないこと、回収不能時の処理が支出として表れることが着眼点となる。