【問110】管理業務主任者 練習問題|工事完了後に残代金の支払が翌期となる仕訳
管理組合の会計と仕訳 問10/20難易度C(難しい)
問題文
甲マンション管理組合(会計年度は4月1日から翌年3月31日まで)は、給水ポンプの交換工事(工事費総額1,000,000円)を工事業者Dに発注し、令和8年2月に着手金300,000円を支払った。工事は同年3月20日に完了して引渡しを受けたが、残代金700,000円の支払は同年4月末の約定である。管理組合の会計は発生主義によるものとして、工事完了時(3月)の仕訳として最も適切なものはどれか。
- 1.(借方)修繕費 700,000 /(貸方)未払金 700,000
- 2.(借方)修繕費 1,000,000 /(貸方)現金預金 300,000 未払金 700,000
- 3.(借方)修繕費 1,000,000 /(貸方)前払金 300,000 未払金 700,000
- 4.(借方)前払金 300,000 未払金 700,000 /(貸方)修繕費 1,000,000
解説
正解は3。発生主義のもとでは、工事の完了・引渡しにより工事代金1,000,000円の債務が確定した時点で、支出である修繕費を全額計上する。着手金300,000円は2月の支払時に(借方)前払金 300,000 /(貸方)現金預金 300,000 と処理され、資産として計上されているので、工事完了時にこの前払金を取り崩す。残代金700,000円は完了時点で支払義務が確定しているが支払が翌期となるため、未払金(負債)として貸方に計上する。したがって借方に修繕費1,000,000円、貸方に前払金300,000円と未払金700,000円を記入する。翌期の支払時には(借方)未払金 700,000 /(貸方)現金預金 700,000 となる。1は誤り。着手金分を含めた工事費の全額が当期の支出であり、前払金を残したままにすると資産が過大となる。2は誤り。300,000円は2月に支払済みであり、完了時に再び現金預金を減少させると二重計上になる。4は誤り。借方と貸方が逆である。本試験では、前払金(支払済みだが未発生の支出)と未払金(発生済みだが未支払の支出)の対比が、期をまたぐ工事の設定で問われる。