【問93】管理業務主任者 練習問題|管理員の行為と使用者責任
民法と関連法令 問13/20難易度B(標準)
問題文
管理業者Bに雇用される管理員Gが、その事業の執行について過失により区分所有者Hの自動車を破損させた場合の使用者責任に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.Bは、Gがその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負うが、Gの選任及びその事業の監督について相当の注意をしたことを証明したときは、この責任を免れる。
- 2.Bが使用者責任に基づいてHに損害を賠償した場合、GはHに対して不法行為に基づく損害賠償責任を負うことはない。
- 3.BがHに損害を賠償した場合、Bは、Gに故意又は重大な過失があったときに限り、Gに対して求償することができる。
- 4.使用者責任は、使用者が被用者の選任及び事業の監督について相当の注意をしていたことを証明した場合であっても、被害者保護の観点から一切免責されることのない無過失責任であるとされている。
解説
正解は1。ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負うが、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたことを証明したとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この責任を免れる。2は誤り。使用者責任は被害者保護のために使用者に課される責任であって、被用者本人の不法行為責任を免れさせるものではなく、GはHに対して自ら損害賠償責任を負う。3は誤り。使用者が被用者に対して行う求償は、信義則上相当と認められる限度に制限されるにとどまり、被用者に故意又は重過失がある場合に限られるものではない。4は誤り。使用者責任は、選任監督について相当の注意をしたことの証明により免責されうる中間責任であり、無過失責任ではない。管理員の行為による事故は管理業者の使用者責任が問題となる典型例である。