【問84】管理業務主任者 練習問題|工事請負契約の債務不履行による解除と損害賠償
民法と関連法令 問4/20難易度B(標準)
問題文
甲マンション管理組合が工事業者Bと締結した外壁改修工事の請負契約について、Bの債務不履行を理由とする契約の解除及び損害賠償に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.Bの工事完成が遅延した場合、その遅延がBの責めに帰することができない事由によるものであるときは、管理組合は相当の期間を定めて催告をしても契約を解除することができない。
- 2.工事の完成が不可能であることが明らかな場合であっても、管理組合は履行の催告をしなければ契約を解除することができない。
- 3.管理組合がBとの請負契約を債務不履行により解除した場合、解除によって契約は遡って消滅するため、管理組合はBに対して損害賠償を請求することができない。
- 4.Bが履行期に工事を完成せず、管理組合が相当の期間を定めて催告してもなお履行がない場合、その不履行が軽微でない限り、Bに帰責事由がなくても契約を解除することができ、解除をしても損害賠償の請求は妨げられない。
解説
正解は4。債務者が履行期に債務を履行しない場合、債権者が相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときは契約を解除することができる。この催告解除には債務者の帰責事由は要件とされていないが、不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは解除できない。また、解除をしても、それによって生じた損害の賠償請求は妨げられない。1は誤り。催告による解除には債務者の帰責事由は不要であり、帰責事由がないことは解除を妨げる理由にならない。2は誤り。債務の全部の履行が不能であるときは、催告をすることなく直ちに契約の全部を解除することができる。3は誤り。解除は損害賠償の請求と両立し、解除をしても損害賠償を請求することができる。大規模修繕工事などの請負契約でも、この債務不履行による解除・損害賠償の一般規定がそのまま適用される。