【問77】管理業務主任者 練習問題|管理業者の使用者責任と善管注意義務
管理委託契約と標準管理委託契約書 問12/15難易度C(難しい)
問題文
管理業者Bの従業員である管理員が、清掃作業中の過失により甲マンションの区分所有者Aの自動車を損傷させた場合の責任に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.管理員個人にのみ不法行為責任が生じ、その使用者である管理業者Bが損害賠償責任を負うことは一切ない。
- 2.管理業者Bは管理事務の遂行にあたり善管注意義務を負わないため、管理員の過失について何らの責任も負わない。
- 3.管理業者Bは、管理員がその事業の執行について第三者に加えた損害につき使用者責任を負う場合があり、管理事務の遂行に関しては善良な管理者の注意義務も負う。
- 4.管理業者Bが使用者責任を負うのは、管理業者Bに管理員の選任及びその後の監督について故意があったことが立証された場合に限られ、過失による監督不十分の場合には責任を負わない。
解説
正解は3。管理業者は、その従業員である管理員がその事業の執行について第三者に損害を加えたときは、使用者責任を負う場合があり、選任及び監督に相当の注意をしたことなどを立証しない限り責任を免れない。また管理委託契約に基づく管理事務の遂行にあたっては善良な管理者の注意をもって行う義務を負う。1は誤り。使用者責任により管理業者も責任主体となりうる。2は誤り。管理業者は善管注意義務を負う。4は誤り。使用者責任は故意の場合に限られず、選任監督につき相当の注意をしたことを立証できない限り、過失の有無を問わず責任を問われうる構造になっている。事例では、誰が誰に対してどのような責任を負うかを整理する力が問われる。