【問39】管理業務主任者 練習問題|建替え決議の要件と改正による緩和
区分所有法(集会・規約・義務違反・復旧建替え) 問19/20難易度C(難しい)
問題文
建替え決議に関する次の記述のうち、令和7年改正区分所有法(2026年4月1日施行)の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.建替え決議は、区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数によらなければならず、建物の耐震性が不足している場合や外壁の剥落の危険がある場合であっても、この多数決の要件が緩和されることはない。
- 2.建替え決議においては、新たに建築する建物の設計の概要や建物の取壊しおよび再建建物の建築に要する費用の概算額を定めなければならないが、その費用の分担に関する事項や再建建物の区分所有権の帰属に関する事項は、決議で定める必要はない。
- 3.建替え決議に賛成しなかった区分所有者は、決議の成立と同時に区分所有権および敷地利用権を失い、建替えに参加する区分所有者から時価による補償を受けることになる。
- 4.建替え決議の要件は原則として各5分の4以上の多数であるが、耐震性の不足、外壁等の剥落による危険、給排水管の腐食等の客観的な事由がある場合には、各4分の3以上の多数で決議することができる。
解説
正解は4。集会においては、建物を取り壊し、かつ、その敷地等に新たに建物を建築する旨の決議(建替え決議)をすることができ、その要件は原則として区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数である。令和7年改正区分所有法は、老朽化したマンションの建替えを円滑にするため、耐震性の不足、火災に対する安全性の不足、外壁等の剥落による危険、給排水管の腐食等、バリアフリー基準への不適合といった客観的な事由がある場合には、各4分の3以上の多数で建替え決議ができるよう要件を緩和した。1は誤り。改正により、客観的事由がある場合の要件は各4分の3以上に緩和されている。2は誤り。建替え決議では、再建建物の設計の概要、取壊しおよび建築に要する費用の概算額、その費用の分担に関する事項、再建建物の区分所有権の帰属に関する事項を定めなければならず、費用の分担と帰属は各区分所有者の衡平を害しないように定める必要がある。3は誤り。決議に賛成しなかった区分所有者は当然に権利を失うのではなく、建替えに参加するか否かの催告を受け、参加しない者に対して建替え参加者等が区分所有権および敷地利用権を時価で売り渡すべきことを請求する(売渡請求)という手続を経る。原則の5分の4と客観的事由がある場合の4分の3の使い分けが、改正後の本試験で最も問われやすい。