【問38】管理業務主任者 練習問題|建物の一部滅失と復旧の決議
区分所有法(集会・規約・義務違反・復旧建替え) 問18/20難易度C(難しい)
問題文
甲マンション(区分所有者10名、議決権は各区分所有者が均等に有する)は、地震により建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した。集会において、滅失した共用部分を復旧する旨の決議が8名の賛成により可決され、区分所有者AおよびBはこれに反対した。この場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.この復旧の決議は区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数で成立し、決議の日から2週間を経過したときは、Aは、決議に賛成した区分所有者の全部または一部に対し、建物およびその敷地に関する権利を時価で売り渡すべきことを請求することができる。
- 2.建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合であっても、各区分所有者は、集会の決議を待つことなく滅失した共用部分を単独で復旧することができ、復旧に要した費用は他の区分所有者に共用部分の持分の割合に応じて償還を請求できる。
- 3.建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の復旧の決議は、建替え決議と同様に区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数によらなければならず、この決議をした集会の議事録に各区分所有者の賛否を記載する必要はない。
- 4.建物の一部が滅失した日から6月以内に復旧の決議も建替え決議もされない場合であっても、各区分所有者は、他の区分所有者に対して建物およびその敷地に関する権利を時価で買い取るべきことを請求することはできず、いずれかの決議が成立するのを待つほかない。
解説
正解は1。建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した大規模滅失の場合、集会において、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数で、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。本問では区分所有者10名のうち8名の賛成であるから、要件を満たす。この決議をした集会の議事録には各区分所有者の賛否を記載しなければならない。決議の日から2週間を経過したときは、決議に賛成した区分所有者以外の区分所有者は、決議賛成者の全部または一部に対し、建物およびその敷地に関する権利を時価で売り渡すべきことを請求することができる(買取請求)。復旧に反対した者が多額の費用負担を強いられることなく区分所有関係から離脱できるようにする趣旨である。2は誤り。各区分所有者が単独で滅失した共用部分を復旧し費用の償還を請求できるのは、建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失した小規模滅失の場合である。3は誤り。大規模滅失の復旧決議は各4分の3以上であり、各5分の4以上を要するのは建替え決議である。また議事録への賛否の記載は必要である。4は誤り。滅失の日から6月以内に復旧の決議も建替え決議等もされないときは、各区分所有者は他の区分所有者に対し買取請求をすることができる。小規模滅失と大規模滅失の区別、各4分の3以上という数値、2週間経過後の買取請求が着眼点である。