【問35】管理業務主任者 練習問題|専有部分の使用禁止の請求
区分所有法(集会・規約・義務違反・復旧建替え) 問15/20難易度C(難しい)
問題文
甲マンションの区分所有者Aは、専有部分で深夜まで大音量の騒音を出す行為を長期間繰り返しており、行為の停止を求める請求によっては区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難な状況にある。Aに対する専有部分の使用禁止の請求に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.使用禁止の請求は、行為の停止等の請求によっては共同生活の維持を図ることが困難な場合の措置であるから、集会の決議を経ることなく、管理者Cが直ちに使用禁止を求める訴えを提起することができる。
- 2.使用禁止を請求する訴えを提起するには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であり、その決議をするには、あらかじめAに対し弁明する機会を与えなければならない。
- 3.使用禁止の請求が認められる場合、その禁止は期間を定めないものでなければならず、裁判所が相当の期間に限ってAによる専有部分の使用を禁止することは、区分所有法上認められていない。
- 4.使用禁止の請求に係る集会の決議の要件のうち区分所有者の定数については、共用部分の変更の場合と同様に、規約で過半数まで減ずることができるが、議決権の定数を減ずることはできない。
解説
正解は2。区分所有者の共同の利益に反する行為による共同生活上の障害が著しく、行為の停止等の請求によってはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員または管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもって、相当の期間の当該区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求することができる。この決議は区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数で行い、決議に先立ってあらかじめ当該区分所有者に弁明する機会を与えなければならない。1は誤り。使用禁止の請求は各4分の3以上の集会決議に基づき訴えをもって行うものであり、決議なしに管理者が訴えを提起することはできない。管理者が原告となるにも集会の決議が必要である。3は誤り。使用禁止は相当の期間に限って認められるものであり、無期限の使用禁止は予定されていない。4は誤り。この決議の定数を規約で減ずることは認められない。区分所有者の定数を規約で過半数まで減じられるのは共用部分の重大変更の場合であり、混同しやすいので注意したい。「著しい障害」「行為停止請求では困難」「各4分の3以上」「訴え」「弁明の機会」「相当の期間」という要件のセットが出題の中心である。