【問18】管理業務主任者 練習問題|国外居住者の国内管理人制度
区分所有法(専有部分・共用部分・敷地・管理者) 問18/20難易度B(標準)
問題文
甲マンションの区分所有者Aは、海外赴任により3年間国外に居住することになった。改正区分所有法(2026年4月1日施行)で創設された国内管理人の制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.国内管理人は、Aの申出に基づいて甲マンションの管理組合が集会の決議により選任し、または裁判所が利害関係人の請求により選任するものであり、A自身が国内に住所を有する者を選んで国内管理人とすることはできない。
- 2.Aは、国内に住所または居所を有する者を国内管理人として選任することができ、国内管理人はAに代わって集会の招集通知を受領し、建物等の管理に関する権利を行使するなど、管理組合との連絡の窓口となる。
- 3.Aが国内管理人を選任した場合、甲マンションの管理費および修繕積立金の支払義務は国内管理人に移転し、管理組合はAに対してではなく国内管理人に対してのみその支払いを請求することができる。
- 4.国内管理人の権限には専有部分の処分が当然に含まれるため、国内管理人はAの承諾を得ることなく、甲マンションのAの専有部分を第三者に売却することができる。
解説
正解は2。改正区分所有法は、国外に住所または居所を有する区分所有者が、国内に住所または居所を有する者を国内管理人として選任できる制度を創設した。区分所有者が国外に居住していると、集会の招集通知を確実に届けることや、決議に際して意思を確認することが難しく、管理費の徴収や集会の運営に支障が生じやすい。国内管理人は、その区分所有者のために建物等の管理に関する権利を行使し、招集通知の受領や議決権の行使などを行う国内の窓口となることで、こうした支障を解消することを目的とする。1は誤り。国内管理人を選任するのは国外に居住する区分所有者本人であり、管理組合の決議や裁判所の選任によるものではない。3は誤り。国内管理人を選任しても、管理費等の支払義務は区分所有者であるAに残る。4は誤り。国内管理人の権限は建物等の管理に関する事項に関するものであり、専有部分の売却などの処分をAの承諾なく行う権限は含まれない。制度の趣旨、選任の主体が区分所有者本人であること、権限が管理に関する範囲にとどまることが本試験の着眼点である。