【問17】管理業務主任者 練習問題|管理への協力責務の明文化
区分所有法(専有部分・共用部分・敷地・管理者) 問17/20難易度B(標準)
問題文
区分所有者の責務に関する次の記述のうち、改正区分所有法(2026年4月1日施行)の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.区分所有者の責務の規定は、区分所有者に建物等の管理への協力を求めるものであるが、区分所有者および議決権の各4分の3以上の決議を経て管理組合法人となった建物の区分所有者に限って適用され、法人化していない建物には適用されない。
- 2.区分所有者の責務の規定に違反して集会を欠席した区分所有者は、区分所有法の定める過料に処せられるとともに、その者の議決権はその後の集会において行使することができないものとされる。
- 3.区分所有者の責務は改正前の区分所有法においても明文で規定されていたものであり、改正法はその内容や適用範囲を何ら変更することなく、条文の位置を移動したにすぎない。
- 4.区分所有者の責務の規定は、建物等の管理への無関心が管理不全を招くことを踏まえ、区分所有者が建物等の適正な管理に協力すべきことを明らかにしたもので、違反に対する直接の罰則は定めていない。
解説
正解は4。区分所有者の高齢化や非居住化が進み、管理に無関心な区分所有者や所在の不明な区分所有者が増えると、集会の決議が成立せず、必要な修繕も行われないまま建物が管理不全に陥る。改正区分所有法は、こうした状況に対処するため、区分所有者が建物ならびにその敷地および附属施設の適正な管理に協力すべき責務を明文で定めた。この規定は、区分所有者が管理に主体的に関与すべきことを宣言する理念的な規定であり、責務に反したことを理由とする刑罰や過料は定められていない。1は誤り。責務の規定は管理組合法人であるか否かを問わず、すべての区分所有建物の区分所有者に適用される。2は誤り。集会の欠席に対する過料や議決権の停止といった制裁は定められておらず、区分所有者の議決権は責務の規定によって失われない。3は誤り。区分所有者の責務は改正法によって新たに明文化されたものである。改正法の論点では、制度の存在と趣旨、および罰則を伴わない責務規定であることを正確に押さえることが着眼点となる。