【問14】管理業務主任者 練習問題|管理者が原告・被告となる要件
区分所有法(専有部分・共用部分・敷地・管理者) 問14/20難易度B(標準)
問題文
甲マンション(管理組合法人ではない)の管理者Cは、管理費を長期間滞納している区分所有者Aに対し、滞納管理費の支払いを求める訴えを提起しようと考えている。Cが訴訟の当事者となることに関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.Cは管理者としてその職務に関し区分所有者を代理する権限を当然に有しているので、規約の定めや集会の決議がなくても、自己の名で原告となってAに対する滞納管理費の支払請求の訴えを提起することができる。
- 2.Cが区分所有者のために原告となるには、訴訟の結果が区分所有者全員の利害に関わることから、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議を経なければならない。
- 3.Cが原告となることを認める規約の定めがある場合には、Cはその規約に基づいて訴えを提起することができ、訴えを提起した旨を各区分所有者に通知する必要はない。
- 4.Cは、規約または集会の決議により、その職務に関し区分所有者のために原告となることができ、規約に基づいて原告となったときは、遅滞なくその旨を区分所有者に通知しなければならない。
解説
正解は4。管理者は、規約または集会の決議により、その職務に関し、区分所有者のために原告または被告となることができる(26条4項)。管理者が規約により原告または被告となったときは、遅滞なく区分所有者にその旨を通知しなければならない(26条5項)。集会の決議による場合は区分所有者が決議を通じて訴訟の提起を知りうるのに対し、規約による包括的な授権の場合は個別の訴訟を区分所有者が知る機会がないため、通知義務が課されている。1は誤り。管理者が職務に関して区分所有者を代理する権限(26条2項)と、自らが訴訟の当事者となる権限とは別であり、後者には規約または集会の決議による授権が必要である。2は誤り。訴訟追行の授権は通常の集会決議で足り、特別多数決は要求されていない。3は誤り。規約に基づいて原告となった場合には通知義務がある。なお、甲マンションが管理組合法人であれば法人自身が当事者となる。授権の方法と規約による場合の通知義務が本試験の着眼点である。