【問13】管理業務主任者 練習問題|管理者の職務権限と事務報告
区分所有法(専有部分・共用部分・敷地・管理者) 問13/20難易度B(標準)
問題文
区分所有法上の管理者が有する権限およびその負う義務に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.管理者は、共用部分の保存行為のほか、共用部分の形状または効用の著しい変更を伴う工事についても、共用部分の管理をその職務とする以上、集会の決議を経ることなく自らの判断で実施する権限を当然に有する。
- 2.管理者は、その職務に関し区分所有者を代理し、共用部分について生じた損害賠償金の請求および受領についても区分所有者を代理するが、その代理権に加えた制限は善意の第三者に対抗することができない。
- 3.管理者は、集会においてその事務に関する報告をする義務を負うが、この報告は規約で定めれば3年に1回とすることができ、規約で報告義務そのものを免除することもできる。
- 4.管理者の権利義務には、区分所有法および規約に定めるもののほか民法の委任に関する規定が適用されないため、管理者は善良な管理者の注意をもって職務を行う義務を負わない。
解説
正解は2。管理者は、共用部分ならびに建物の敷地および附属施設を保存し、集会の決議を実行し、規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う(26条1項)。管理者はその職務に関し区分所有者を代理し、損害保険契約に基づく保険金額の請求・受領や、共用部分等について生じた損害賠償金・不当利得返還金の請求・受領についても区分所有者を代理する(26条2項)。そして、管理者の代理権に加えた制限は善意の第三者に対抗することができない(26条3項)。1は誤り。共用部分の重大変更は集会の特別多数決議を要する事項であり、管理者が独自の判断で行うことはできない。管理者が単独でできるのは保存行為と決議の実行などである。3は誤り。管理者は集会において毎年1回一定の時期にその事務に関する報告をしなければならず(43条)、規約でこれを緩和したり免除したりすることはできない。4は誤り。管理者の権利義務は区分所有法と規約に定めるもののほか委任に関する規定に従い(28条)、善管注意義務を負う。職務の三本柱、代理権の範囲と制限の対抗、毎年1回の事務報告が本試験の着眼点である。