【問11】管理業務主任者 練習問題|滞納管理費と特定承継人の責任
区分所有法(専有部分・共用部分・敷地・管理者) 問11/20難易度B(標準)
問題文
甲マンションの区分所有者Aは、管理費を6か月分滞納したまま、その専有部分をBに売却し、Bへの所有権移転登記も完了した。Aが滞納した管理費に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.Bが売買契約を締結した時点でAの滞納の事実を知らず、かつ知らないことに過失もなかった場合には、甲マンションの管理組合はBに対してAの滞納管理費の支払いを請求することができない。
- 2.Bが特定承継人としてAの滞納管理費の支払義務を負う結果、Aは甲マンションの管理組合に対する滞納管理費の支払義務を免れ、管理組合はAに対して支払いを請求することができなくなる。
- 3.Bが購入した専有部分を第三者Dに賃貸した場合、Dは専有部分の占有者として区分所有法上の特定承継人に含まれるので、甲マンションの管理組合はDに対してもAの滞納管理費の支払いを請求できる。
- 4.甲マンションの管理組合はAの滞納管理費をBに対して請求することができ、Bがこれを支払ったときは、Bは本来の債務者であるAに対してその支払額を求償することができる。
解説
正解は4。区分所有者が規約または集会の決議に基づいて他の区分所有者に対して有する債権、および管理者または管理組合法人がその職務または業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる(8条)。管理費等は建物の維持管理に不可欠な共同の費用であるため、専有部分を売買などにより取得した特定承継人にも滞納分の支払義務を負わせたものである。承継人Bが支払った場合には、本来の債務者であるAに対して求償できると解されている。1は誤り。特定承継人の責任は、滞納の事実についての善意・悪意や過失の有無を問わずに生じる。2は誤り。Bが責任を負うことによってAの債務が消滅するわけではなく、AとBは重ねて支払義務を負う。3は誤り。特定承継人とは区分所有権を承継取得した者をいい、賃借人などの占有者はこれに当たらない。特定承継人には売買の買主のほか競売の買受人も含まれる点とあわせて、承継人の責任の範囲が本試験の着眼点である。