【問10】管理業務主任者 練習問題|管理費債権の先取特権
区分所有法(専有部分・共用部分・敷地・管理者) 問10/20難易度C(難しい)
問題文
区分所有者が他の区分所有者に対して有する債権および管理者が区分所有者に対して有する債権を担保する先取特権に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.この先取特権は、債務者の区分所有権のほか、その共用部分に関する権利および建物の敷地に関する権利、さらに債務者が建物に備え付けた動産の上にも及ぶ。
- 2.この先取特権が担保するのは共用部分や建物の敷地について生じた債権に限られ、規約または集会の決議に基づいて他の区分所有者に対して有する債権については、先取特権は認められない。
- 3.この先取特権は、優先権の順位および効力については不動産保存の先取特権とみなされ、登記をしなくても、目的不動産の上に登記された抵当権に優先して弁済を受けることができる。
- 4.管理者がその職務を行うにつき区分所有者に対して有する債権については、管理者は区分所有者の代理人にすぎないため、管理者自身がこの先取特権を有することはない。
解説
正解は1。区分所有者は、共用部分、建物の敷地もしくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して有する債権、または規約もしくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権について、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利および建物の敷地に関する権利を含む)および建物に備え付けた動産の上に先取特権を有し、管理者または管理組合法人がその職務または業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権についても同様である(7条1項)。この先取特権は、優先権の順位および効力については共益費用の先取特権とみなされる(7条2項)。2は誤り。規約や集会の決議に基づく管理費等の債権も担保される。3は誤り。共益費用の先取特権とみなされる一般の先取特権であり、登記された抵当権に対抗することはできない(民法336条)。4は誤り。管理者の債権についても先取特権が認められる。管理費滞納への対応では、この先取特権と特定承継人の責任(8条)が組み合わせて出題される。