【問8】管理業務主任者 練習問題|敷地利用権の一体処分の原則
区分所有法(専有部分・共用部分・敷地・管理者) 問8/20難易度C(難しい)
問題文
甲マンションの敷地は区分所有者全員の共有であり、各区分所有者はその共有持分を敷地利用権として有している。区分所有者Aの専有部分と敷地利用権の処分に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- 1.Aの有する敷地の共有持分は専有部分と分離して処分することができず、この禁止は強行規定であるから、甲マンションの規約で分離処分を認める旨を定めても、その定めは効力を生じない。
- 2.Aが敷地利用権のみを第三者に譲渡した場合、その処分は無効であるが、いわゆる敷地権の登記がされる前の処分であれば、善意の譲受人に対してその無効を主張することはできない。
- 3.Aが相続人なくして死亡し、特別縁故者への分与もされなかった場合、Aの敷地の共有持分は、民法の共有に関する規定に従い、他の区分所有者にその持分の割合に応じて当然に帰属する。
- 4.甲マンションの敷地利用権が所有権の共有持分ではなく借地権の準共有であった場合には、分離処分の禁止は適用されないので、Aは専有部分と借地権の持分とを別々に処分することができる。
解説
正解は2。敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができないが、規約に別段の定めがあるときはこの限りでない(22条1項)。これに違反する処分は無効であるが、その無効は善意の相手方に対しては主張できず、ただし分離して処分することができない専有部分と敷地利用権であることの登記(敷地権の登記)の後にされた処分については、善意の相手方にも無効を主張できる(23条)。1は誤り。規約で別段の定めをすることができ、この点が規約による例外を認めない共用部分の持分(15条)との違いである。3は誤り。敷地利用権については民法255条の適用が排除され(24条)、相続人のない区分所有者の持分は他の共有者に帰属せず、最終的に国庫に帰属する。4は誤り。賃借権や地上権の準共有も数人で有する所有権その他の権利に含まれ、分離処分の禁止が及ぶ。