【問194】賃貸不動産経営管理士 練習問題|反社会的勢力への対応とコンプライアンス
賃貸管理の意義と管理士の役割 問9/15難易度B(標準)
問題文
管理業者Cが管理する賃貸住宅において、借主Bが反社会的勢力に属することが判明した場合のCの対応に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.Cは、トラブルが表面化することを避けるため、現場の担当者の判断で解決金を支払い、Bに穏便に退去してもらう方法を優先すべきである。
- 2.Cは、賃貸借契約に定めた反社会的勢力の排除に関する条項にもとづく解除を検討し、警察や弁護士などの外部専門機関と連携して組織的に対応すべきである。
- 3.反社会的勢力の排除は法律上警察の専管事項とされているため、Cが賃貸借契約においてあらかじめ反社会的勢力の排除に関する条項を設けておくことは認められていない。
- 4.Cは、Bが近隣に具体的な迷惑をかけている事実がない限り、反社会的勢力に属することを理由として契約関係を見直す必要はない。
解説
正解は2。政府の企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針は、担当者や担当部署だけに委ねず組織全体として対応すること、警察、暴力追放運動推進センター、弁護士などの外部専門機関と平素から連携関係を築いておくこと、取引を含めた一切の関係を遮断すること、そして裏取引や資金提供を絶対に行わないことを基本原則として掲げている。賃貸借契約にあらかじめ反社会的勢力の排除に関する条項を置いておけば、これを根拠として契約を解除する道が開かれるため、実務ではこの条項の整備が重要になる。1は誤り。解決金の支払は資金提供にほかならず、担当者個人の判断で処理する点でも指針に反する。3は誤り。多くの地方公共団体が暴力団排除条例を制定し、事業者に対して契約に排除条項を定めるよう努めることなどを求めており、条項を設けることは禁じられるどころか推奨されている。4は誤り。関係の遮断は具体的な被害の発生を待って行うものではなく、判明した時点で対応を検討すべきである。コンプライアンスは法令違反の回避にとどまらず、社会からの信頼の維持を含む点を意識したい。