【問173】賃貸不動産経営管理士 練習問題|不動産所得の損失と損益通算
賃貸業への支援業務(税・保険・証券化) 問3/15難易度B(標準)
問題文
給与所得者Aが賃貸アパートを取得して賃貸を開始した年分の不動産所得が損失となった場合の損益通算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.不動産所得の損失は給与所得と損益通算することができるが、土地等を取得するために要した負債の利子に対応する部分の金額は損益通算の対象とならない。
- 2.不動産所得の金額の計算上損失が生じた場合であっても、給与所得との損益通算は認められず、翌年以後に繰り越して控除するほかない。
- 3.賃貸建物を取得するために要した借入金の利子に対応する部分の損失についても、土地等を取得した場合と同じように、損益通算の対象から一律に除外される。
- 4.損益通算は同一の所得の区分の内部においてのみ認められる制度であり、区分を異にする所得との間で損失を控除することはできない。
解説
正解は1。不動産所得の金額の計算上生じた損失は、他の各種所得の金額と損益通算することができ、給与所得しか有しない者であっても給与所得から控除することができる。もっとも、租税特別措置法により、その損失のうち土地等を取得するために要した負債の利子に相当する部分の金額は、生じなかったものとみなされ、損益通算の対象から除かれる。2は誤り。不動産所得の損失は損益通算の対象とされる所得であり、通算を経ずに直ちに繰越しの対象となるわけではない。純損失の繰越しは、通算してもなお控除しきれない場合に、青色申告の承認を受けているなどの要件のもとで認められる。3は誤り。損益通算の対象から除かれるのは土地等を取得するために要した負債の利子に対応する部分であって、建物の取得に係る借入金の利子は除外されない。4は誤り。損益通算は異なる所得の区分の間で損失を控除する制度である。除外される利子が土地に係るものか建物に係るものかの取り違えが典型的な誤りとなる。