【問158】賃貸不動産経営管理士 練習問題|媒介と代理の権限の違い
入居者の募集と広告規制 問3/15難易度B(標準)
問題文
入居者募集を宅地建物取引業者に依頼する場合の媒介と代理の異同に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.貸借の媒介を依頼された宅地建物取引業者には、売買の媒介の場合と異なり媒介契約書面の交付義務は課されていない。
- 2.媒介の依頼を受けた宅地建物取引業者は、依頼者に代わって賃貸借契約を締結する権限を当然に有する。
- 3.代理の依頼を受けた宅地建物取引業者が締結した賃貸借契約の効果は、本人である貸主ではなく代理人である業者に帰属する。
- 4.貸主から代理の依頼を受けた宅地建物取引業者は、借主に対する重要事項説明の義務を負わない。
解説
正解は1。宅地建物取引業法34条の2が定める媒介契約の内容を記載した書面の交付義務は、宅地または建物の売買もしくは交換の媒介を依頼された場合の規定であり、貸借の媒介には適用されない。ただし実務では、業務の内容や報酬の額をめぐる争いを避けるため、貸借であっても依頼条件を書面で確認しておくことが望ましい。2は誤り。媒介は契約の成立に向けて尽力する事務であって、媒介の依頼を受けただけでは契約締結の代理権は生じず、代理権を与えるには別途の授権が必要である。3は誤り。代理人が代理権の範囲内で本人のためにすることを示してした意思表示の効果は直接本人に帰属する(民法99条1項)から、賃貸借契約の当事者はあくまで貸主である。4は誤り。宅地建物取引業者は、媒介であっても代理であっても、借主となろうとする者に重要事項の説明をしなければならない。業者が契約締結の権限をもつかどうかが両者を分ける決定的な違いである。