【問122】賃貸不動産経営管理士 練習問題|支払督促と少額訴訟の使い分け
金銭の管理と会計 問12/20難易度B(標準)
問題文
滞納賃料の回収のために利用される少額訴訟および支払督促の手続に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.少額訴訟は、訴額が60万円以下の金銭の支払を求める場合に簡易裁判所で利用できる手続である。
- 2.支払督促は請求額が60万円以下の金銭債権に限って利用でき、これを超える滞納賃料には使えない。
- 3.少額訴訟の判決に不服がある当事者は、地方裁判所に対して控訴をすることが認められている。
- 4.支払督促に対して債務者が督促異議を申し立てた場合でも、支払督促の効力はそのまま維持される。
解説
正解は1。少額訴訟は、訴訟の目的の価額が60万円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて簡易裁判所で利用できる特別の手続であり、原則として最初にすべき口頭弁論の期日において審理を完了し、その日のうちに判決が言い渡される。証拠は即時に取り調べることができるものに限られ、同一の簡易裁判所において同一の年に10回を超えて利用することはできない。また、被告は通常の訴訟手続へ移行させる旨を申し述べることができる。2は誤り。支払督促には請求額の上限がなく、60万円を超える滞納賃料についても利用できる。裁判所書記官が書類審査のみで発するため、債権者は原則として出頭を要しない。3は誤り。少額訴訟の判決に対しては控訴をすることができず、判決をした簡易裁判所に異議を申し立てることになる。4は誤り。債務者が支払督促の送達を受けた日から2週間以内に督促異議を申し立てると支払督促は効力を失い、請求額に応じた裁判所に訴えの提起があったものとみなされて通常訴訟へ移行する。請求額の上限の有無と不服申立ての方法から両者を区別する。