【問121】賃貸不動産経営管理士 練習問題|滞納発生時にとるべき対応の順序
金銭の管理と会計 問11/20難易度B(標準)
問題文
貸主Aから委託を受けて建物を管理する管理業者Cは、借主Bが3か月分の賃料を滞納していることを把握した。この場合のCの対応に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.Cは、Bが滞納を続ける場合、貸主Aの承諾を得たうえで鍵を交換し建物への立入りを阻止することができる。
- 2.Cは、まずBに催告し、それでも支払がないときでなければ連帯保証人に請求することができない。
- 3.Cは、管理受託契約に基づき貸主Aの代理人として、報酬を得て建物明渡しの訴訟を追行することができる。
- 4.Cは、Bに対する督促と並行して、連帯保証人に対しても滞納賃料の支払を請求することができる。
解説
正解は4。連帯保証人は催告の抗弁権および検索の抗弁権を有しないから(民法454条)、貸主側は主たる債務者である借主に先に請求しなければならないという制約を受けず、借主への督促と並行して連帯保証人に対しても支払を請求することができる。したがって2は誤りである。1は誤り。契約の解除がされておらず、判決等の債務名義もない段階で、鍵を交換して立入りを阻んだり、室内の動産を搬出したり、ライフラインを止めたりする行為は自力救済にあたって違法であり、損害賠償責任を負う。滞納への対応は、電話や訪問による督促、内容証明郵便による催告、連帯保証人や家賃債務保証会社への請求を経て、支払督促・少額訴訟・通常訴訟といった法的手続へ進むのが基本の流れである。3は誤り。報酬を得て他人の法律事件について訴訟等の法律事務を取り扱うことは弁護士でない者には認められていないから(弁護士法72条)、管理業者が貸主の代理人として訴訟を追行することはできない。なお、個人が保証人となる賃貸借の根保証契約は、極度額を定めなければ効力を生じない(民法465条の2第2項)。実力行使は避けるという原則を出発点にする。