【問118】賃貸不動産経営管理士 練習問題|一時金としての礼金と更新料
金銭の管理と会計 問8/20難易度B(標準)
問題文
居住用建物の賃貸借において授受される礼金および更新料に関する次の記述のうち、判例の考え方に照らして最も適切なものはどれか。
- 1.更新料条項は賃借人に一方的な負担を課すものであるから、消費者契約法によりすべて無効とされる。
- 2.更新料は更新後の賃料の前払としての性質のみをもち、賃貸借を継続するための対価としての性質はもたない。
- 3.礼金は賃貸借の契約期間中に賃借人が支払う賃料の一部であり、契約締結時に授受されることはない。
- 4.更新料条項は契約書に一義的かつ具体的に記載され、額が高額に過ぎるなどの事情がなければ有効である。
解説
正解は4。判例は、賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らして高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条により無効となるものではないとしている(最高裁平成23年7月15日判決)。1は誤り。更新料条項が一律に無効とされているわけではない。2は誤り。同判決は更新料について、賃料の補充ないし前払、賃貸借契約を継続するための対価等の複合的な性質を有するものと解しており、前払としての性質のみをもつとはしていない。3は誤り。礼金は契約締結に際して賃貸人に交付される一時金であって、契約期間中に支払われる賃料の一部ではなく、返還されないことが前提とされている。なお、法定更新がされた場合に更新料の支払義務が生ずるかどうかは、更新料条項がどのような更新を対象としているかという契約の解釈の問題となる。一時金の有効性は、明確に合意されているか、額が高額に過ぎないかという2点から判断される。