【問114】賃貸不動産経営管理士 練習問題|賃料の改定に関する定めの有効性
金銭の管理と会計 問4/20難易度B(標準)
問題文
建物賃貸借契約において賃料の改定に関して定められた特約の効力に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.一定期間賃料を増額しない旨の特約は借主に不利な内容であるため無効とされ、賃貸人は増額を請求できる。
- 2.一定期間賃料を減額しない旨の特約があれば、借主は経済事情が変動しても減額請求をすることができない。
- 3.定期建物賃貸借であっても、賃料の改定に係る特約が借賃増減請求の規定に優先して適用されることはない。
- 4.一定期間賃料を増額しない旨の特約は有効であるが、減額しない旨の特約は原則として効力を有しない。
解説
正解は4。借地借家法32条1項は、租税その他の負担の増減、土地建物の価格の変動その他の経済事情の変動、近傍同種の建物の借賃との比較により賃料が不相当となったときに増減額請求を認めているが、同項ただし書は、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合にはその定めに従うとしている。増額禁止特約は借主に有利であり、同条が借主保護のための規定であることから有効とされる。これに対し、一定期間賃料を減額しない旨の特約は借主の減額請求権を奪うものであり、同条が強行規定であることから原則として無効であって、そのような特約があっても借主は減額を請求できる(サブリース契約につき最高裁平成15年10月21日判決)。1は増額しない特約を無効とする点、2は減額しない特約に効力を認める点でそれぞれ誤りである。3も誤り。定期建物賃貸借において賃料の改定に係る特約がある場合には借賃増減請求の規定は適用されず、当事者の定めた改定方法によることになるから、普通建物賃貸借とは扱いが異なる。特約の効力は、借主に有利か不利か、また普通借家か定期借家かという視点から判断する。